女の手紙 その2-6
「あ、はい・・冴子さんから・・・」
「分かりました、それなら問題はないでしょう」
「ありがとうございます」
「報酬は先程に説明したとおりです、
ここでは歩合制といって貴女を好まれるお客が多いほど、
貴女の取り分が多くなりますよ」
「そうですか、頑張ります、あの・・私を採用して頂けるのですね」
「その前に、適応性をチェックするためのテストがあります、
これは報償として貴女にはお支払いしますがね、それからですが・・」
「あっはい、わかりました、そのテストって、どういうものなのでしょう?」
「それは客と対応したときの接し方とでも言いましょうかね・・」
「接し方・・」
「ええ、私が直に貴女にそれを教えるのです、もちろんセックスを含みますが」
「あぁ、そうですか・・」
「どうですよ、どうしますか?」
「はい・・・」
「ここのお客様はそれなりの方々ですが、皆さん男とはお好きなようでね、あはは」
ここで唐沢は声を立てて笑った。
緊張していた君恵は、それで心がほぐれるような気がするのだった。
「あぁ、はい・・」
「どんなことをされても対応できなければ、ここでは勤まりませんからね」
「そうですね・・」
「それに、深刻に考える必要はありません、ご自分も楽しめば良いのですよ」
「はい・・」
「では、どうしますか?ここで働いてみますか?」
「はい、お願い致します」
「では、貴女を採用しましょう、では先程の適応性のテストをしますかな」
「あぁ、はい、分かりました」
唐沢は三十代半ばの苦み走った色男であり、中肉中背であり背丈も高く、
端正な顔立ちをしている。
彼の魅力に魅了されて来た女も少ない無い。