『SWING UP!!』第8話-30
一回の浣腸だけでは洗浄が足りないので、品子はそれから二回、シャワー浣腸を自らに施した。
雄太はそれには付き合わないで、達したことで汚してしまったスキンを取替え、品子が全ての準備を終えて戻ってくるのを待つことにした。
「お待たせ…」
「お、おう」
柄にもなく、緊張している。
バスルームから姿を現した全裸の品子を見て、雄太はまるで“初夜”を迎えるような気分がして、高鳴る動悸を抑えられなかった。
「な、なんだか、緊張するな……」
「だって“初めて”だもの……」
「あ、ああ……」
確かに、肛門性交(ア*ル・セックス)は初めてである。そういう意味では、今の二人は間違いなく“初夜”を迎えていると、言ってよい。
ベッドの上にちょこんと座る品子。雄太は、その肩に優しく触れて、体の向きを自らのほうへ向けると、愛らしい形の唇をまずは優しく啄ばんだ。
「ん……」
それは、労りと情愛に満ちた、とても優しいキスだった。
「ん……雄太ぁ……ん、んん……」
「品子、じゃあ……」
「……ええ」
そのキスを合図にして、品子はベッドに四つんばいとなる。そのまま、枕に顔を押し付ける格好をして、背中にいる雄太に向けて、お尻を突き出す体勢をとった。
(う、うわぁ……)
品子の全てが、丸見えだった。
一番良く見えるセピア色の窄まりは、彼女の折り目正しい性格そのもののように新円を描いていて、均等に寄り合うそのシワもまた、場所が場所だというのに、とても美しいものに見えた。
「品子、その……すげえ、綺麗だぜ……」
「は、恥ずかしい……」
過去に何度も“後背位”で交わることがあったから、何度も見てきたはずだった。しかし、品子の“肛門(ア*ス)”を見るのは初めてのような気がした。
とあるものを、見る意識を変えることで全く違うものに見てしまうのは、人の心の不思議さとしか言いようがない。
「ちょっと、冷たいかもしれねえが……」
雄太は、いつの間にか用意していたローションを、ひくつく品子の窄まりに一滴垂らした。
「ン、あっ……!」
きゅ、とその窄まりが内側に向けて締まる。異物の接触に対して、品子の身体が正直に反応したのだ。
「力、抜くんだぞ……」
「う、うん……」
ローションを自分の指先にもまぶした後、中指をゆっくりと、品子の“肛門(ア*ス)”へと近づける。
ぴと…
「ん、うっ!」
と、指先が触れたとき、品子のお尻がプルプル震えた。
一瞬、動きを躊躇した雄太だが、触れた指先をもみ込むようにして、品子の“肛門(ア*ス)”にマッサージを加え始めた。