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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』第8話-2

 子供っぽい仕草を見せたかと思えば、しっかり女としての痴態も晒してみせる。
「桜子、大好きだよ」
 これでもかというばかりにオスとしてのエゴを揺さぶられ、大和はその背中に覆いかぶさった。
「あんっ……」
 そして今度は、たわわに実るふたつの乳房を、下から持ち上げるように鷲掴みにしていた。
 たふたふとした柔らかい手応え。これがまた、何とも言えない心地よさで、大和はたちまち、桜子の胸を揉む行為に夢中になった。
 夢中になっていたのは、桜子も同様である。
「あっ、あうん……お、おっぱい……きもち、いいよぉ……」
 かわるがわる、身体に襲い掛かってくる刺激の波。
 ジリジリ焼け付くような肌(ケツ)の痛みと、ジワジワ内側から滲んでくる膣(チツ)の痺れと、フワフワ蕩けてしまいそうな乳(チチ)の甘み…。
「変に、なっちゃうょぉ……」
 三者三様三活用の刺激に翻弄されて、桜子はもう我を忘れていた。
「大和……やまとぉ……だいすきだよぉ……」
 それでもなお、愛しい人の名を忘れない。白濁している意識の中でも、桜子は、体中を走る刺激の全てを与えてくれる存在のことを忘れたりはしないのだ。
「かお…かおが、みたいよぉ……」
 “後背位(バック)”でヨガリ狂っていても、最後は対面になりたい。様々な官能に翻弄されても、その部分だけは譲らないのが、最近の桜子のセックスだった。
 何故だろうか。
(甘えん坊だからさ)
 …それは、誰かの真似なのか? しかも、少し違っている。
 それはさておき、桜子が対面を求めるのであれば、大和はそれを否とはしない。
 いくらケツを叩こうが、言葉で嬲ろうが、桜子のことを本当に愛しく思うからこそ、最後はその望みを叶えてあげたいと思うのだ。
「桜子、こっち、むいて…」
「ん、んあぅ……」
 繋がったまま、桜子の身体を反転させる。そうするためには、桜子の足を抱えて、それを大きく広げさせ、まるで犬が小便をするときのような格好を経なければならない。
 一瞬だけの、エロティックでアクロバティックなアクションである。
「あ、あはぁ……やまとぉ……」
 熱望する対面となり、桜子がその手を大きく伸ばしてきた。
 いくらケツを叩かれようが、言葉で嬲られようが、大和のことを本当に必要としている証が、その潤みきった瞳に表れていた。
「桜子……」
「ん、んん……」
 桜子に迎え入れられるまま、彼女の唇を塞ぐ。上でも下でも熱く繋がり、後はもう、二人で同じ高みへ辿り着くだけだった。
「ん、んふぅっ!」
 湧き上がる劣情のままに、腰を一突き。唇をふさがれたまま、喉を甘く鳴らした桜子に、大和は続けて、二の突き三の突きと、己が宝刀術の必殺の型をお見舞いしていた。
「んはっ、あふぁっ、あんっ、あぁんっ!!」
 堪らず唇を離した桜子。艶のある声が、空気を甘く震わせる。
「は、はふぅっ、はぅ、はぅぅっ……!」
 その息遣いが、限界に近づこうとしている桜子の様子を如実に伝えていた。
「………」

 ぐちゅぐちゅぐちゅっ!

「んくぅぅっ!」
 遠慮はもういらない。大和は、桜子の膝の裏に手をかけると、それをVの字に大きく広げ、繋がったまま熱気を増すばかりの、ドロドロになっている二人に接合部を眼下に顕わにした。
「いく、よ、桜子……」
「あ、う、ん……ん、んんっ、んんあっぁああぁあぁぁっ!」
 大和の腰使いが、この夜で最も激しくなった。
「あっ、すっ、すごいっ、あっ、あっ、あっ、んあっ、あああぁああぁああっっっ!!」
 あらゆる封印を解かたように、桜子の悶えもまた、この夜で最も激しくなった。
「す、すご、いのっ……お、おかし、く、なっちゃ、うううぅぅ、ううぅぅっ……!」
 突き上げられる律動に、桜子の悶えも途切れ途切れなものになる。
「桜子っ……桜子っ……」
 大和も、まるでその腰が別の駆動系を手に入れたかのように、自分の意思とは別の意志に導かれるまま、激しくそれを突き動かしていた。
「い、くっ……イ、きそうだよぉっ……!!」
「ああ、いいさ。遠慮、しないで、いいんだ」
「イクッ、イクッ……イッちゃう、イッちゃうううぅぅううぅぅっっっ!!」
 絶頂が起こす肉の渦巻が、桜子の膣内で発生した。
 その中に取り込まれている大和の舳先は、方向感覚を既に失っていて、誘われるままに取り込まれてしまう。
「くっ……さくら、こ……!」
 薄ゴムの鎧を纏っていても、それがまるで溶けてなくなってしまったかのように、桜子の胎内のうねりをまともに浴びながら、大和は、男にとっての絶頂の証を、先端の吹きたまりに充満させていた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「ふぅ……ふぅ……ふぅ……」
 絶頂の曲線波長が生み出す、弛緩と硬直。桜子も大和も、お互いの身体を抱きしめあい、あらぶる呼吸をその耳元で分かち合いながら、波長が穏やかになるのを待つ。
((きもちいい……))
 それは、繋がっている部分だけでなく全身で溶け合っているような、例えようのない幸福感を味わうことのできる、とても大好きな一瞬だった。


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