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『STRIKE!!』
【スポーツ 官能小説】

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『SWING UP!!』第7話-14

(………)
 桜子の足首を丹念に揉み解す、大和の指使い。それは、労わりに満ちたものであり、言いようのない幸福感がこみ上げてくる。
(……んっ)
 困ったことに、込み上げてくるのは幸福感だけではなかった。
(どうしよう…)
 足首と脹脛を揉み解されるたびに、その部分から伝わってくるびりびりとした電流が、そのまま内股にまで伝わってくるのだ。肌に触れる大和の指の感触が、愛撫のそれとは違うというのに、明らかな劣情を桜子に立ち昇らせていた。
 つまり…。
(ぬ、濡れてきちゃった…)
 そういうことである。
 クールダウンを優先としていたから、用意のできた風呂は別々に済ませた。多少のイチャイチャはあったのだが、風呂場がそのまま濡れ場になると言うことはなかった。
『桜子、半身浴でゆっくりと浸かるんだよ』
 湯船に張られたお湯は、幾分量が少ないものだった。
 桜子にとってのクールダウンの目的は、なによりも古傷であるアキレス腱のケアにある。だから、半身浴で充分な湯量を、大和は用意していたのだ。準備の時間を短縮すると言う意味合いもあっただろう。
 桜子は、そんな大和の言葉に甘え、汗と土汚れをまずはシャワーで洗い落としてから、20分ほど湯船に浸かった。
 交代で大和が風呂場の住人になっている間、桜子はストレッチでアキレス腱以外の体の各部位を入念に伸ばしていた。疲労による張りがほぐされて、気分が良くなる。
 風呂場から大和が戻ってくると、まずは彼のストレッチを手助けをすることにした。ピッチングで使う筋肉は、野手のそれよりも多岐に渡り、そして繊細なものだ。
 例えわずかなイニングと球数であったとしても、ケアを怠れば疲労は蓄積し、それが取り返しのつかない怪我に繋がることになる。
 大和のストレッチが終わると、最後に残ったのは桜子のアキレス腱へのケアのみであった。
 自然、大和がそのマッサージをすることになり、現在の状況に至るわけである。
 そして、現在の状況とは…。
(ううぅ…。洗ったばっかりなのにぃ…)
 じわじわと滲んでショーツに染み込む、桜子の秘所の濡れ具合ということである。
「桜子?」
 桜子の様子がいささかおかしいものに感じて、大和は手を止める。
「痛かった?」
 マッサージの具合が、強すぎたかもしれないことを心配したのだ。
「あ、違うよ。そうじゃないの」
 まさか、その優しい指使いに劣情を催して、内股の花びらを濡らしてしまったとは言えない。
「ちょうど、いいよ。その、すごく、気持ち良いよ…」
 洗ったばかりの秘貝の剥き身が、ヌルヌルと濡れそぼつぐらい…。これもまた、声に出していえないことである。

 じわ、じわ、じわ……

 と、粘つく感覚がショーツに溢れる。
(ん……くっ……)
 大和に余計な気遣いをさせたくないので、身を捩ることもできずに、桜子は少しずつ湧き上がってくる劣情のもだえを、股間に力を込めることで何とかやり過ごそうとしていた。


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