ストリップ劇場 恵子-3
踊り子は客席に背を向けて四つん這いになり、尻を高く持ち上げて妖しく腰を揺らしだした。そしてその状態で股間に手を伸ばすと指をV字にしてワレメをグイッと開いた。
「きゃああ、モロよ、モロお〜、可愛いワレメの中がモロ見えよお」
「やあん、綺麗なピンクしてるう」
同性のその褒め言葉に気を良くした踊り子は、立ち上がるとステージの前まで進み、一行の目の前で足を開いて、さらに中の具を見やすくした。
「ああん、おねえさん、濡れてるじゃない、エッチねえ」
踊り子は微笑みながら客席に目を配り、後ろの席で遠慮がちに見ていたカップルに声を掛けた。
「どうぞ、よかったら前にいらして下さい」
踊り子のその声を聞いた美弥子は後ろを振り返った。
「ごめんなさいね。あたしたちが騒いでるから遠慮してたんじゃないですか?どうぞ前にいらして。他にお客さんも居ないしあたしたちに遠慮なさらないで下さい」
淫らなことを除けばとても親切な美弥子は、少し反省しながら暗がりのカップルに優しく声を掛けた。
さっきまで『きゃあきゃあ』嬌声を上げていた女が意外とまともな対応をしたので、カップルはその言葉に素直に従い、数席離れたかぶりつき席に腰を下ろした。
踊り子は美弥子たちの前からそのカップルの前に移動すると、さっきと同じように股間を開いた。
「やだ…」
カップルの女はそうつぶやいて真っ赤になった顔を少し伏せた。
しかし、その踊り子の演技が終わり、次の踊り子の演技が始まる頃にはその女も美弥子たちと同じ様に身を乗り出して見るようになっていた。
2人目の演技が終わると、最初の踊り子がバスタオルで体を包んで登場して場内にアナウンスが流れた。
『お待たせしました。ただいまより本番まな板ショウを開催します。我と思われる方は手を上げて下さい』
踊り子が微笑みながら場内を見渡した。
しかし、カップルの男は女に何か言われて出てこないし、新司は恵子が居るのでもちろん手を上げない。忠はスポットライトが晒しものみたいで抵抗が有りこれも手を挙げなかった。
そんな中で「はいっ!」と元気に手を上げる者がいた。
「ええええっ!」
手を上げた者を見て、踊り子が驚いたが仲間たちももっと驚いた。
みんなの視線の先には手を真っ直ぐに上げて微笑む恵子が居た。
「お、お客さん、申し訳ないですが女性は無理ですよ」
「ええ?ダメなの。じゃあ、おねえさんとのセックスはいいから、あたしもそこで躍らせてくれないかしら」
「ええええええええ!」
皆がさらに驚き、踊り子と支配人もさらに驚いた。
最近、見られることで興奮を覚え始めた恵子にとって、このステージは凄く魅力的だった。妖しく踊る女たちを見ながら、自分も一度でいいからスポットライトを当てられて皆に見て貰いたくなったのだ。
「す、少し待って下さい。支配人、どうしましょう?」
支配人は恵子を改めて見直し、その清純そうな雰囲気に驚いた。そして速攻で返事をした。
「OKOK!お客さんも少ないし全く問題なし!」
支配人はスケベそうな表情を浮かべながらニヤニヤして言った。支配人が恵子の裸体が見たくなるのも当然だった。
「きゃあ、嬉しい♪」