付き合い始めて一週間…事件は起きた。-6
バランスを崩してその場に倒れる彼。ちょうどその上に私が乗っかり、私が彼を押し倒したような光景になってしまった。
「うっわ〜…真菜ちゃん、友人の目の前で大胆♪」
「え、えっと…私達は帰ったほうがいいのでしょうか…」
「へ、へ!?あ、ちょ…変な誤解しないで!これはわざとじゃ…」
慌てて立ち上がろうとしたとき、彼にいきなり抱きしめられる。
「にゃぁっ!?」
「…俺はこのままでもいいんだけどなぁ?」
くすくすと笑いながら言う彼。そのまま私をきつく抱きしめる。
「ちょ、ちょ…は、離せぇぇぇぇ!」
「ラブラブですなぁ…お二人とも」
「だろ〜?」
「だろ〜?じゃない!さっさと離せぇぇぇ!」
「せっかくなんで写真に収めておきましょうか…」
「ちょ、瑠奈!?なにやってんの!?」
「撮れました」
「撮らなくていいよ!」
「永久保存しておきますね。墓場まで持って行きます」
「持っていかなくていいってば!」
「んじゃ、僕たちは先に帰ってるね〜」
零美がそういうと、私の友人三人は家へと帰っていった。
瑠奈と瑠衣はまだその場に残っている。
瑠奈曰く「帰り道で危険な目にあうといけないので」だそうだ。
瑠衣のほうは早く帰りたそうだったが。