移ろう-2
昨日の晩、珍しく私は晩酌していた。
私は下戸なので、缶入りのカシスオレンジでべろべろになっていた。
いつも通り、22時、早坂さんから着信。
「もしもし、利津子?」
「早坂さーん。ははは。」
「…なに、お前、酔ってる?」
「酔ってなーい」
「…酔ってるね。誰と呑んでんの?」
「ひとりー。」
「なんだよ、お前寂しいな。友達いねえの?」
「いなーい。寂しいよー彼氏とも別れちゃったしー。」
「…え?」
「…ん?…あ。」