終章・最後の贈り物-17
「ああ..いい....」
輝の胸に両手を着いて腰を上下に動かした....輝は遥香の動きに合わせながら腰を上下に動かした....
「僕も....気持ちいいよ....ハル姉ちゃん....」
「あっ..あっ..あっ..いいわ..輝..いい..」
以前と違い遥香は声を出していた....時々腰をグラインドさせながら快楽に酔いしれている遥香に輝は一瞬菜摘の姿を見た....
(ナツ姉ちゃん?)
輝は慌ててその幻影を打ち消した....輝は体を起こして遥香を抱きしめ..菜摘の幻影を打ち消すように激しく腰を突き上げた....
「ああ....すごい....いいわ....輝....」
遥香は輝の唇に貪りついた....二人の結合部からは湿った音が響いていた....
「ハル姉ちゃん....僕もう我慢出来ない....本当に中でイッてもいいの?」
わずかに残っていた理性が輝にそう言わせた....
「いいわよ....その代わり覚悟を決めてね!....今日は危ない日だから....」
「えっ?さっき大丈夫だって....」
「ウソよ!」
遥香はそう言って笑った。
「えっ?どっちが?」
輝は慌ててその言葉を飲み込んだ。
そして遥香の言葉に答えるように遥香を後ろに倒して上から激しく腰を振り始めた。
「輝....」
輝の答えが嬉しくて遥香は下から輝を抱きしめた。
「ああっ..輝..いい....すごいよ..輝....」
「僕も..いいよ..ハル姉ちゃん....あっ..イク....」
輝はそう言うと遥香の膣奥深く突き入れた。
「イクよ..ハル姉ちゃん....」
膣奥深くで輝のモノが弾けた....その瞬間遥香もまたイッた....輝のモノを強く締め付け全ての精液を逃さないように絞り上げた....遥香の中で暖かいものが広がった....それは輝が初めて遥香の中で生でイッた瞬間だった....遥香はこれまでとは違う幸せに包まれていた....遥香は体を預けて来た輝を下から抱きしめた....
遥香は気づかないうちに菜摘に対して優越感のようなものを持っていたように思う....自分は輝の子供を産める....そんな余裕が心のどこかにあったのではないか....微妙にそれを感じとった菜摘は嫉妬心から....例え安全日であろうと中出しはおろか生挿入すら許さなかった....それは妊娠の心配からではなく....遥香が妊娠する事で女として負けたと思うのがいやだったのである....だから許さなかった....輝に生で入れてもらえ..中出ししてもらえるのは自分だけ....心のどこかでそんな優越感に浸っていたのだろう....今の遥香にはそんな気持ちなんとなくわかった....
その日..遥香は危険日....妊娠しやすい日だった....だからといって必ず妊娠するとは限らないが....遥香は妊娠しても構わないそう思っていた....
「ハル姉ちゃん....僕....責任取るから....」
「えっ?」
「もし出来ちゃったら....ハル姉ちゃんが産みたいなら産んでいいよ....ハル姉ちゃんとその子は僕が全力で守るから....」
その言葉を聞いて遥香は輝を抱きしめる手に力を込めた....
(輝との赤ちゃんか....)
遥香は輝と自分の赤ちゃんを抱く姿を想像してみた....真っ先に思い浮かんだのは....三人の幸せな生活ではなく....怒り狂う父の姿と..嘆き悲しむ母の姿だった....もし妊娠したら....せっかく芽生えた生命を殺してしまう事は出来ないだろう....しかし産めばまわりに迷惑をかける事になる....輝は全力で守ると言ってくれたが....その輝自身に一番迷惑をかけたくないのである....多分....輝の前から姿を消す事になるだろう....
「ハル姉ちゃん?」
「えっ?」
「やっぱり中で出しちゃったのマズかったの?」
「えっ?どうして?」
「なんか浮かない顔してたから....」
「そんな事ないわよ!輝とまた一つになる事が出来て幸せだなって思っていたのよ!」
「それならいいけど....」
輝にそう答えて改めて思った....先の事を考えても仕方ない....それよりも今の幸せを感じていよう....
「ハル姉ちゃん..もう一回いい?」
遥香の中で再び輝のモノが力を取り戻した....
「いいわよ!一回だけでなく輝が満足するまで何回してもいいのよ!」
遥香の言葉に輝は目を輝かせて腰を振り始めた....
その夜..輝が何度目かの精液を遥香の膣奥深く放った頃....降り続いていた雪は街を白く覆っていた....二人の禁忌の罪を覆い隠すように....
その日天国から届いたメールは....
菜摘からの最後の贈り物....
そして最高のクリスマスプレゼントになった....