第三章 弾ける果実-1
私達はタクシーを拾い、部屋へと向かった。彼は相変わらず元気一杯で、タクシーの中で私を何度も笑わせた。
「まったく。あなたがこんなに面白いとは思わなかったわ」
「面白いですか?綾さんに元気をもらったのかなあ?なんだか元気が止まりません。あはははは!」
改めて見ると、彼は背が高く色白でとても可愛い顔立ちをしている。サービス精神も旺盛でいながら男女の間は紳士的で、昼ドラ好きの奥様から見れば奮いつきたくなるような男性なのかもしれない。そして、何よりも彼の若さが眩しかった。肌の艶、澄んだ瞳、その汗さえも美しく輝いているようだった。
彼を部屋に通す。お茶を入れる間も彼はソファーの上ではしゃいでいる。果物を剥くと久しぶりの果物だと喜んで食べてくれた。そして、果物を食べ終わると彼は言い出した。
「綾さん。やっぱりぼくは、ここに居てはいけないのかもしれません。」
「どうしたの?」
「綾さんがとても綺麗に見えて・・・このままいると、本当に好きになりそうです・・・」
胸が締め付けられる思いがした。いけないと分かっていても彼を引き止めずにいられなかった。
「好きになっても、もう一つの約束が守れるなら、夕飯までいてもいいわよ。」
「もう一つの約束?」
「ええ、私の体に触れないなら・・・」
彼がソファーを降りて、私の足元にひざまずく。
「キスだけ・・・ですよね・・・・」
断わることができない。
「キスしたら我慢できなくならない?」
「綾さんに嫌われるようなことは、絶対にしません。」
「約束よ?」
「約束します。」
「そう・・・」
抱き締められる。
息もできないほどに。
唇が重なる。
頭の芯が痺れ、体が溶け出していく。
ソファーで激しく絡み合う。
私の脚を割り開き、彼の体が入り込んでくる。
「ん、んんん!」
下腹部に彼のものが当たっている。それは夫のものと比べ物にならないほど、硬く硬直していた。思わず彼の唇を激しくすする。その度に硬いものがビクビクと震えるのが分かる。
「約束を守ります・・・体には触れません」
彼はそう言うと私の片方の足首を掴み、自分肩へと乗せた。そして、もう一方の脚も反対側の肩に乗せ、私の体を強く抱き寄せた。
「んああああ!ダ、ダメえ!」
私の足首は、彼の首を挟むように彼の肩に乗せられ、私の体は二つ折りになって、伸し掛かる彼の体を受けとめている。そして、私のお尻は上を向き、その中心に、それもクロッチの真ん中へ彼の硬いものが強く押し付けられていた。子供だと思っていた相手に翻弄され、恥ずかしくてたまらなかった。
じゅ、じゅるる。じゅるるるる。
恥ずかし紛れに彼の唇を吸いたてると彼が悶え、激しく腰を左右に振った。
「んああああああ!」
強く押し付けられた硬いものが私の割れ目を左右に押し開き、どろどろに溶けきった奥の粘膜へと分け入った。
強烈な感覚が体を走りぬける。私の体はそれに反応しもだえようとした。しかし、私の体は彼に強く抱き締められ、固定されたように動かなかった。そんな状態で、彼にゆるゆると左右に腰を使われる。硬いものが割れ目の奥へ奥へと入り込み、尖りきった私のスイッチに触れる。
「んああ! ダメよ・・・はああ! イキそう・・・ ん、んん、んんん!」
彼に唇を塞がれる。凄いテクニックだった。私は騙されたの?うぶな彼は仮面だったの?
しかし、後悔する暇さえ与えられず、更に彼に腰を使われる。体の震えが止まらない。
「んああああ!いい!」
彼が腰を使い私のスイッチをコリコリと弾く度に、私の体はガクガクと震えいやらしい声が漏れた。そんな時、彼が感極まったように体を激しく振るわせた。
「っく! 綾さん可愛い! そんな姿を見せられたら・・・う、うわぁあああ!」
彼が私の体にしがみつく。私の割れ目に挟まったものが大きく膨張したかと思うと、これまでにない激しさでびくびくと震え始めた。折れそうなほどに反り返らせた彼の体を激しい痙攣が何度も走り抜けていく。
「ああ、あなた・・・射精してる・・・射精してるわ・・・」
少年の面影を残す若く美しい男の子が、激情を弾けさせ、苛烈な勢いでそれを吐き出すさまは、あまりにも官能的で、みとれるほどに美しいものだった。彼を抱き締め唇を寄せる。彼は私の腕の中で、長い間体を震わせ続けていた。
「綾さん。ごめんなさい。僕は何てことを・・・」
彼はテクニシャンなどではなかった。我慢の限界を超え、疼く男性器を、許されることのない求める場所にせめて押し付けたいと行為に及んだのだ。それが分かると彼への気持ちが溢れ、もう少しだけ彼を幸せにしたいと素直に思った。