〈聖辱巡礼・其の四〉-1
翌日の火曜日。
あの三人娘は昨日と同じく下足置場に集まり、あの教師の出勤を“待って”いた。
『なんかさ、昨日は夜中までヤリまくったみたいよ?』
『あ〜、写メ見た!壁に手を付いてバックからヤラれてたね』
『今日はもう来ないでしょ。無理でしょ』
非情な話に花を咲かせる三人。
昨晩の幹恵への凌辱は、次々と写メとなって送られてきており、その苛烈な暴力に叩きのめされてる様を見れば、今日の出勤は不可能だと思えた。
弱みを握られ、誰にも助けを呼べず、一人で多勢の男達に玩具にされていた教師……幹恵をまんまと陥れ、その企みを成功させた三人娘は、満足そうな笑みを浮かべる……また、携帯電話はメールの受信を告げ、幹恵の阿鼻叫喚の表情を映し出していた。
『あれ?これ5分前に撮ったヤツだよ?』
『ホントだ、まだヤッてたんだね。ウケるぅ!』
『なになに?幹恵に欠勤の電話させたって?アイツら酷いぃ〜』
マジックで悪戯書きされた身体や顔には、夥しい量の精液が付着し、ガムテープで陰毛を疎らに引き抜かれた性器からも、尋常ではない精液が溢れて垂れていた。
髪もメイクもグチャグチャになり、泣き腫れた瞳は絶望の色しか映してはいない……無抵抗の獲物は、慈悲の欠片も無い獣達に未だに喰われ続けている……三人娘は更に興奮し、幹恵の心身の苦痛を想像しては笑った。
『私さあ、欲しいバッグ見つけちゃったの』
『欲しいなら買うしかないでしょ!金は“アイツ”が払うんだからさ』
『もっと金取れって言っちゃう?まだアイツは貯金あるはずだしさあ』
卑劣な会話を掻き消すように始業のチャイムが鳴り、三人娘は教室へと向かう。
幹恵の非常事態を“生徒達”は誰も知らない……。
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『あ〜あ、この部屋も随分と臭くなっちまったなあ?』
『そりゃ公衆便所の便器みたいな女が住んでんだからよぉ』
『誰のチ〇ポでもイイんだもんなあ?腹ん中ザーメンで満タンにして悦んでやんの。この便器女が!』
アパートの窓を赤い夕日が照らし、また夜が近づいてきていた。
三人娘の仲間に、途中から新たに加わった男達。
その二つのグループに、幹恵は輪姦され続けていたのだ。
全裸で精液に塗れた幹恵が、大の字で床に倒れて失神していた。
ポカンと口を開け、下腹部を引き攣らせて呼吸している様は、牡の生み出す快楽の余韻に浸る牝そのもの。
そんな幹恵を見下ろしながら、口々に罵声を浴びせて部屋を後にする男達……ようやく幹恵は一人になれた。