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【寝とり/寝取られ 官能小説】

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「おいおい、冗談だよ。ハハ、それとも、何か心当たりがあるのかい?」
「それは、無いですけど……でも、少し最近、距離を感じるような」
「距離、ねぇ。なんだ、同棲なんかしてるから、アツアツかと思ってたけどなぁ」
「でも、ハヤトさんは、優しくしてくれますから。わたしの思い違いだと思いますけど」
「そういえば、俺もハヤトからちょっと聞いたかなぁ……」
「何をですか?」
「う〜ん、こんなこと、マドカちゃんに言っていいのかなぁ?」

 アオキは、いかにもナンパな顔を下品に崩して、マドカに言った。

「最近、ちょっと、あっちの方が味気ないってさ」

 マドカは一瞬何のことか分からないという顔をしたが、思い当たることがあったようで、あっという表情を見せてから顔を伏せた。
 アオキは、それを見て、へへへと広角を上げて少し笑った。

「なんだよ、本当に上手くいってないのかよ?」
「…………」

 マドカは答えず、グラスのワインをゴクリと飲んだ。
 アオキは、空になったグラスにまたワインを注いでやっている。その顔がニヤけている。

「ハヤトってムッツリっぽいし、毎日求められたりするんじゃないの?」
「……アオキさん、そんなの、わたし答えられません」
「だってマドカちゃんがハヤトの事聞くからさ、つい」
「他に、ハヤトさん、何か言ってました?」
「いやあ、どうだったかな。他には、覚えていないな」
「そう、ですか」
「でも、若い時はセックスって大事かもな。その良し悪しで別れ話になったりもするしさ。ま、俺は彼女いないからいいけど」

 アオキはカニの殻を啜りながら、ワインをグビリと飲み干した。
 あらかた腹も膨れたのか、マドカがコンロの火を止めている。


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