夏-7
彼はなかなか多忙な人で、実際会える機会はあまりなかった。
でもその分、電話をくれていたので、私にとって早坂さんは親しい存在となっていった。
ユウトさんと違って、早坂さんはメールの返事は必ずくれた。
私が体調の悪いときは、仕事の合間にも連絡をくれて心配してくれた。彼は本当は優しい人だった。
なのに、私はユウトさんを相変わらずどうしようもなく好きで、
太一とも関係を続けていた。
まあ、いいか、と自分の欲求に任せてふらふらし続け、
暑さがピークを迎える頃に出逢ったのが、しょうちゃんだった。