夏-6 「…なあ、電話とか、していい?」 ベッドで私の髪を弄びながら早坂さんは訊いた。 「…多分大丈夫。夜の21時頃は彼氏と電話するから、22時以降だったら」 「彼氏と毎日電話してんの?」 「うん」 「へえ…」 彼はあからさまに面白くないという顔をした。 なんか、可愛いな、と、私は思った。 その日から、早坂さんから毎日電話が来るようになった。