プロローグ〜初日-2
リゾート地としても知られるようになった南国の島は、真冬の日本と違って常夏の天国。
参加者の一人が所有する別荘に滞在し、庭の木陰やプール、隣接するコテージが撮影場所となる。
監督は段取りだけ済ませたら自分の役目は終わりとばかりに、仕切りは郁子に任せて母親と別荘の管理人で通訳のヤンさんとともに観光に出かけてしまった。
なつ子が3年間着ていた本物の中学校の制服であるセーラー服の下は、自前のブラジャーと木綿のパンツ、そして履き古した靴下と運動靴。
肩ほどに伸びた髪は、両サイドで結んでお下げにした、どこにでもいそうな垢抜けない女子中学生そのものだった。
別荘の所有者も含めて6人の参加者は、それぞれ自慢のカメラを手になつ子のそばに集まってきた。
「やっぱ本物は違いますな」
「ヨレヨレで汗も染みこんでテカっているような」
「校章と名札がリアルですよ」
なつ子の全身を値踏みするようにそれぞれ勝手な感想を言い合う撮影者は、ほとんどが普段はゴルフでもやっていそうな中年から初老の紳士風。
ただ、その粘質な表情と仕草はマニアそのもの。
コンパクトな家庭用ビデオカメラのファインダーを覗く男性が、セーラー服姿のなつ子の周りを360度くるりと撮影する。
「こちらが今日撮影会に参加する方々」郁子が仕切る。
「それで今日のモデル、中学3年生15歳のなつ子です」
パチパチとまばらに拍手が。
「まあ、固っ苦しいこと抜きで、サクサクいきましょうや」
「ポーズとかの要望もざっくばらんに」
参加者が軽く打ち合わせするかのように口々に話すことを、なつ子は一つ一つ頷いて理解しましたとアピール。
「田舎の中学生みたいなお下げがたまらん」
「そうだね、今日はずっとその髪型で良いよ」
写真集ではショートカットにしていたが、伸ばした髪型のせいかボーイッシュななつ子にしては女の子っぽく見える。
「じゃあ次はスカートめくってパンツ見せて」
おじさん達の会話を楽しみながら、なつ子は言われるままにスカートをめくってパンツを見せ、セーラー服の上着をめくってブラをずらして乳房を露出させた。
「大っきくなったかな?」
「中学生の発育はそれはそれで楽しみですからね」
パンツを少し下げると、まだ剃っていない陰毛が少し顔を覗かせている。
「じゃぁもうパンツ脱いじゃおうよ」
指示通りにパンツを膝まで下げたところ、
「ちょっと待って」
一人のおじさんが近寄るとパンツのクロッチの裏を見えるようにして、
「ここ、こうやって、このまま手で持って」
薄黄色に染まったスジとヌメリで汚れた、大事なところに密着していた部分を表にした。
「さすがですなぁ」
一斉にシャッターが切られる。
さすがのなつ子もこれは恥ずかしい。
しばらくノーパン撮影が続いた後、朝から水分をガブ飲みさせられていたなつ子は、ゆっくりと手を挙げた。
「おお! 早速の第一弾ですな」
セーラー服のスカートをめくってベンチの上でしゃがんだなつ子を見上げるようなアングルでカメラのレンズが向けられ、しばらくのちに割れ目から勢いよくオシッコを噴出させる。
みんな無言で、シャッターの連射音とオシッコの音だけが広いガーデンに響いた。