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新・ある季節の物語
【SM 官能小説】

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(秋編)-4

拘束された私のからだとキムラさんの体が絡み合う姿が、部屋の淡い琥珀色の光の中に吸い込
まれるように鏡に霞んでいく。拘束されているのに、私の裸体は、キムラさんの愛撫によって、
徐々に眩しさを含みながらまどろむように開いていく…。

そのとき私は、以前の自分とは、はっきりと違う心とからだを確かに感じていた…。



初めてキムラさんに抱かれてからというもの、私の中の空洞は、いつかしら仄白い黎明の光を
含み始めたような気がする。

あんな夫のことなんか、もう忘れたいし、思い出したくもない…と、ずっと思い続けていた。
でも、別れた夫が「谷 舞子」という女を相手にSMという性行為をやっていたことをふと思
い出すと、なぜか無意識に夫をゆるそうとする自分に戸惑いすら感じ始めていた。


そして… 私もまたキムラさんに囚われたようにからだを委ねることによって、私という女に
目覚めることができたのだった。首輪や拘束具でからだを戒められ、ときに弛められる行為に
よって、熱を帯びはじめた蜜汁の雫のほとばしりを、私はもう止めることはできなかった。


首輪をされ、後ろ手に鎖の付いた革枷を嵌められた私は、彼に操られるようにからだを委ねる。
気がつかないうちに潤み始めた肉襞は、泉のようにさらさら湧き出した蜜汁を含みながらも、
愛おしく挿入される彼のペニスと睦み合うように戯れ始め、無防備に剥がされていった。


そんなキムラさんに恋をしていたのかは、自分でもよくわからない…。


私は、彼の行為を受け入れれば受け入れるほど、忘れていた自分を心の奥深いところで感じ取
っていたのだ。それと同時に、私はこれまで気がつかなかった、懐かしい自分を取り戻したよ
うな気がする。


それ以来、キムラさんとは、眩しすぎるほどの性を何度となく交わした。
それが、SMプレイであっても、私はどこまでも深く…そして瑞々しい心で、彼を受け入れる
ことができたのだった。



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