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新・ある季節の物語
【SM 官能小説】

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(春編)-1

「…いや、いやよ…浣腸なんて…」

まったく、どうして私の客は浣腸が好きなのだろう。いつものように悩ましい喘ぎ声をあげる。
自分ながら感心するような声だが、最近は浣腸されるのも飽きてきたせいか、ウソっぽい感じ
がしないではない。

四十歳にもなると、体力的にとてもSMクラブのM嬢なんてやっていられないが、世の中の男
には、M熟女をイジメルのが、好みだなんて言う男もいるものなのだ。

「ほんとうの名前は、リサコって言うんだ…リサちゃんか、ムチムチしていいからだしている
じゃないの…ボクってMの熟女好みなのよ…若い子は、イジメルとすぐ根を上げるからつまら
なくてね…熟女って我慢強いし、イジメルとすごく色っぽくなるし、ボクの趣味にぴったり
なんだ…」

熟女なんて言われると悪い気分はしないけど、いかにもエロそうな中年男にリサちゃんなんて
呼ばれると、鳥肌が立ちそうだ。黒縁眼鏡をかけたその男は、赤い派手な柄パンのあそこを、
すでにモッコリと膨らませている。


「そうそう…もっとお尻をあげてね…いい子だから…」

全裸で後ろ手に縛られた私は床に膝をつき、上肢を前折りにくねらせ、顔を床に伏せながら
お尻だけをゆっくりと男の前に悩ましく持ちあげる。
こういうスタイルは、わりとオーソドックスな浣腸スタイルだけど、ときどき吊り縛りで
浣腸されると失神しそうなくらい辛いときがある。


「いいね… むっちりしたリサちゃんのお尻ってかわいい…」

男は、女みたいなキモイ声でそう言いながら、手にしたガラス製の浣腸器の先端を、私のお尻
の割れ目にもぐり込ませ、卑猥な鼻歌なんて口ずさむ。


ガラスの冷たい嘴管の先が、私のお尻のすぼまりを淫靡にまさぐると、私はいつものように
唾液をごくりと呑み込む。限度もなく溶液を注ぎ込まれるのは嫌だけど、挿入される瞬間の
浣腸器の冷たさには、なぜかいつも感じる。

冷たいガラスの嘴管が私のお尻の穴をとらえ、ゆっくりと潜り込んでくる。肛門の肉縁が自然
にフルフルと震える。そして、浣腸器の先端を私のお尻の穴の肉がギュッと咥えた瞬間、私は、
ああっ…なんて、悩ましい悶え声をあげる。


あそこの中が、いつものように淡い微熱を持ち始める。そんなとき、自分はやっぱりMの女な
のだとしんみりと思ってしまう。

男は私の尻壺の肉の柔らかさを吟味するように、ガラスの先端で肉穴を捏ね、いやらしくほぐ
すのだった。


「柔らかいお尻の穴だね…いっぱい浣腸液が入りそうだ…」  

卑猥な笑みを浮かべ、私のお尻の穴を覗き込むように、男はゆっくりとシリンダーを押し始め
る。すると、粘り気のある生あたたかい溶液が、私の下腹部を満たしながら這い登っていく。

「…いっ、いやー、やめて…ゆるして…お願い…」

仕事と割りきっているので浣腸も別に嫌ではなくなったが、こんなよがり声をあげてやるだけ
で、Sの男たちは嗜虐心を煽られるのだから、彼らの頭は単純だと思うことさえある。


のけ反る私は、まるでアダルト女優みたいに唇を噛みしめ、ぶるぶるとお尻を振るわせる。こ
の演技にもすっかりなれてしまった。

男は、楽しそうに浣腸器のシリンダーを押し続ける。私は、恥辱感たっぷりにお尻を小刻みに
揺すると、男はさらに強く浣腸器の先端をお尻の割れ目のすぼまりに押し込むのだった。



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