契〜あの日の約束〜-5
「俺も…杏里がすき。」
「嘘…」
「嘘じゃない。」
千里はまた杏里を抱きしめる。
「俺も好きなんだ。杏里」
「うッ…嬉しッいよぉッうッ…えッ」
杏里の目からまた涙が流れる。悲しみの涙ではなく、喜びの涙。
涙でボロボロの杏里を優しく千里が包んだ。
「…兄弟って関係だから、言うの躊躇ってたんだ…」
「うんッ…わかる。」
「杏里、ありがとう。」
「ううん…」
「キス…していい?」
「え?!だッダメッ」
「何で-?」
「顔酷いから…ぐちゃぐちゃだもん!!」
「イイよ!!杏里だもん」
「…。」
「好きだから大丈夫。」
「…。」
「目、閉じて…」
杏里は千里にウマくまるめこまれた気がした。
杏里はそっと目を閉じる。
―チュッ
引き合う二人の唇。柔らかく、温かい。
杏里は千里の優しいキスに酔いしれた。
「…ッ千里ッ」
ソフトなキスから、情熱的なキスへ。
「ッふッ…」
甘く激しいキスは、二人の気持ちを高ぶらせるのに十分だった。
「杏里ッ…」
「ひゃっ」
千里のキスは杏里の首筋に落ちる。
「…俺の印。」
(キスマーク…?)
「千里…」
(それだけ?)
杏里は千里の手を自分の胸に押し付けた。
「もっと…もっと千里が欲しい…」
「…イイの?」
杏里はコクンッと頷く。
「杏里…」
―ギシッ
ベッドが軋む。二人の重みで。
「どうしよう…」
「え?」
「俺、嬉しすぎて…加減できなそう…」
心なしか、千里が緊張しているように見えた。
「…ううん」
自分の事で千里の余裕がなくなる事が、杏里にはたまらなく嬉しい。
「イイよ…。あたし、千里好きだから…」
「杏里…。わかった。でも嫌だったら…言ってね」
「ん…」
千里は杏里の返事を聞いて、安心したように微笑んだ。
「じゃ…脱がすよ」
千里の細い指が杏里の衣服を一枚ずつ脱がしていく。
「あッ…」
千里のキスが杏里の胸とブラの間に降った。
「嫌?」
「嫌じゃな…んッ」
千里は杏里の背中に腕を回して、ブラのホックを外す。窮屈な布から開放された胸は、勢いよく飛び出した。
「やッ…恥ずかしい」
杏里は両手で胸を隠す。
「何で?すごく綺麗だよ。」
「…ッ」
「大丈夫…」
「やぁ…んッ」
千里の手がお腹を滑った。じわじわ胸の方に近づいていく。
「ほら…。杏里」
千里は杏里の手の上に自分の手を重ねた。
(手大きい…)
千里の大きな温かい手に包まれて、杏里はまた少し泣きそうになった。千里の気持ちが自分に向いてるなんて、ついさっきまでは知らなかったから。
(あぁ…私は千里に抱かれるんだ…)
気持ちが繋がったセックスほど幸せな事はない。
「…イイ子だ…」
杏里は千里に誘導されるがままに、手をどかした。
―チュッ
「あッ…」
杏里の胸の突起に、千里が吸い付く。
―チュッチュルッ
「んッ…あッ…」
強く吸ったり、弱く吸ったり、その強弱が杏里をもどかしくさせた。
―ペロッ
「ひゃッ…」
先を尖らせた舌が、固くなった突起を舐めとる。吸われた時と違う舌の動きに、杏里は体を震わせた。
「んッ…」
空いたもう片方の胸に千里の手が被せられる。
「やん…揉まないでぇッ…」
乳首をクリクリいじりながら、胸全体を揉んでいった。
「固くなってきたよ…ホラ、コリコリしてる。」
千里は両手で胸を揉みはじめた。
「あッ…千里ッ恥ずかしいよぉ…」
―キュッキュッ
「ひぃんッ」
両手の指が両方の乳首を捕える。
痛いような、気持ちような…力加減が絶妙だった。
ビンビンに立ったら杏里の乳首を、千里はピンッと弾く。
「ひゃんッ」
また杏里の体がビクッと跳ねた。
「気持ちイイ?」
「んん…でも…」
「でも…?」
「乳首…舐めてくれた方が気持ちよかった…」
「舐めてほしい?」
杏里はコクンと頷いた。
「イイよ…」
―ペロペロチュッ
「ぅあッ…気持ちイイッ…」
千里は乳首を舐めて吸ってを繰り返した。
杏里は足をもじもじしながら、乳首に与えられる快感に身をよじる。
―ビクッ
「あッ…ん」
千里は乳首をいじりつつ、杏里のパンツの上から指を滑らせた。
―クチュン…
パンツの上からでもわかる程、杏里のアソコは濡れているのわかる。
「濡れてる…」
「うん…」
顔を熱らせて、杏里は千里を見上げた。
「可愛い…」
「ひゃんッ」
千里の指が直接杏里の熱をもつ所に触れる。
「膨らんでる…」
千里はクリをつんっといじった。
「はッ…やッ足の裏が熱いッ」
「気持ちイイんだ。」
「わかんないッあッあッ」
クリを上下に擦られると、何ともいえない快感が杏里を駆け巡る。
「すごい…溢れてきた…」
「あッやんッ…んん」
杏里は眉間にシワを寄せて、唇を噛んだ。