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若き富田林亀太郎の青春
【コメディ その他小説】

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富田林氏、塀の中で過去を語る-2

アカン、思い出してもた…

『富田林君。君は私の言っていることを理解しているのかね?これほど人の言うことに耳を傾けない部下は初めてだよ。日本語解る?』やて―――――!じゃかましいわボケッ!ワケの解らん指図ばかりしやがって、チクショ―――――!

はあ、はあ、ホンマはアホな上司に併せて適当にノウノウと過ごしてたら楽勝やってんけど、それやったらオレの能力が発揮できへん。オレはあいつらの上に立たなアカンねや。

このままやったらアカン!オレの能力が勿体ない。それこそ苦労を買うためにぬるま湯のような会社を辞めた訳やな。我慢が足らんから辞めたんとちゃうで。そこ間違わんといてな。

しかし人生は難しいわな。オレの能力を発揮さしてくれる会社はいまだに見つかれへん。
オレの能力は社長の器やのにいまだにヒラ社員のまんまや…。どこの会社もアホばっかりや!チクショ―――――!

はあ、はあ、ま、まあええ、とにかく最初の会社を辞めた時やから、かれこれ二昔くらい前かな。にいちゃんも知ってのとおり、プー太郎になると通わなアカンところが有るんや。

職安?ちゃうちゃう。あそこに行くのはオッサンばっかりや。それに今はそんな呼び方ちゃうで。にいちゃんも見かけによらず古い人間やなあ。今は『ハローワーク』ちゅうんやで。

アホくさ〜!なんちゅう安易でふざけた呼び名や!『お仕事さんこんにちは〜』てか―――!マジでアホくさいがな!『職安』の方が緊迫感が有ってええのに、アホな役人は何でもカタカナにしよる。日本語を大事にせえっちゅうねん。何が『お仕事さんこんにちは〜』や!ボケがっ!

(しばしの沈黙…)

パチンコ屋や。

えっ?何がてか?オレが通ってたとこやんけ。『玉をパッと打ってチンじゃらしてコーフンする!』からパチンコ屋。使うのが玉やから男のシンボルを掛け合わせてるお茶目な名称。メチャメチャ日本語を大事にしてるがな〜〜〜♪

そうや、プー太郎になって通うところ言うたらパチンコ屋やしかないやろ。当時も今も老若男女の失業者が集う場所。オレは自分の能力を発揮する場所を模索しながらも取りあえず近所のパチンコ屋に通ってたんや………

   …☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…


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