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jealousy
【制服 官能小説】

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痴話喧嘩-2

羽衣の剣幕に、賑やかだった店の中が一瞬静まり返ったような気がした。


「おい、落ち着けよ」


「広瀬なんてもう知らない! バーカ」


羽衣は俺に思いっきりあっかんべえをすると、カツンとパンプスを鳴らして店をあとにした。


残された俺は、周りの客にクスクス笑われているような気がして、居心地が悪くなった。


明日は連休だから久しぶりに一緒に帰郷しようって約束したのに、ここで喧嘩かよ……。


羽衣が「実家に行く」って突然言ったのは、学祭で着るための制服を取りに行くためだったんだろうが、まさか俺にまでコスプレさせようとしていたとは。


俺は呆れつつもテーブルの隅に置いていた煙草に手を伸ばして火をつけ、この後の対応に思慮を巡らす。


仲直りするには、やっぱり俺もコスプレに付き合って……。

そこまで考えて、俺は激しく首を横に振った。


そんな真似して、もし地元の友達にでも出くわしたら何言われるのかたまったもんじゃない。


「できるか、そんなアホなこと」


気付けば俺の思考は思わず口に出ていたようで、隣のテーブルに座っていた女子大生の二人組がキモチワルイもんでも見るような目でこちらを見た。


バツが悪くなった俺は、肩を小さくすぼめるだけだった。







その夜。


案の定不機嫌だったままの羽衣は、いつも一緒に入るはずの風呂も、一人でサッサと入ってしまうし、もちろんセックスもお預けにされてしまった。


さすがに俺もムカついて、このまま強引に押し倒してやろうかとも思ったけど、これ以上怒らせて明日の帰郷に影響させるとマズいと結論づけて、結局触らぬ神に祟りなし的な態度をとることにした。


「電気消すぞ」


そう言ってんのに、羽衣は完全シカト。


俺が風呂から上がって、プロ野球の結果を観て一息ついてから、寝る準備をするまでの間、彼女は全く言葉を発しなかった。


先にベッドに横になっていた羽衣の隣に潜り込む。


「羽衣、おやすみ」


形だけの挨拶をして、今日は羽衣に背を向ける。


コイツ、根に持つタイプだな。


そう思い、小さくため息を吐いていると、モゾ、と背後で羽衣が寝返りをうった。


背中にかかる息遣い。それが意を決したように吸い込む音に変わると、そっと背中がなでられた。


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