好き過ぎるからこそ-3
再びクリトリスを前後にそっと擦ると、あたしはまた淫らな声をあげた。
「あっ……、あんっ!」
恥ずかしいのに、身体はますます疼く。
見られたくないのに見てほしい。
そんな相反する感情が、いつも以上にあそこを熱くさせていた。
広瀬は、にやついた顔であたしの手の動く様をジッと見つめている。
「羽衣、どんくらいのペースでオナってんの?」
「……週3、4回はしてる……」
「へえ、その度に一人でそんなヤらしい声出してんだ」
「……っ」
「じゃあ、オカズはなんなの? AVとか観てんの?」
広瀬は次々と意地悪な質問ばかりをしてくる。
初めてのオナニーはいつだったとか、道具は使ったことがあるかだとか、答えづらい質問ばかりをしてきた。
黙っていると、秘所をいじくる右手を掴みあげられ、触れないようにするもんだから、あたしは仕方なしに正直に答えなくてはならなかった。
屈辱と、オナニーを見られて嫌われてしまうんじゃないかという恐怖と、なぜか沸き上がってくる高揚感。
そんな色んな感情がマーブル模様を作っていく内に、やがて本能を剥き出しにしていく。
「……じゃあさ、さっきは何考えながらオナってたの?」
ああ、そんなこと、言えるわけないじゃない。
理性がそう答えていても、メスの本能がどこかで自分を解放したがってる。
答えられずにいながら、体は上り詰める準備を始めていた。
上向きになった乳首を人差し指でひっかくように何度も弾くと背中がのけぞる。
クリトリスを弄る右手も、最初はソフトタッチだったのが次第に動きが激しくなっていく。
クリトリスを触りながらも手際よく膣内にも指を出し入れしながら声を上げるあたしを、広瀬は感心したように眺めていた。
「ああっ、広瀬……! あたし、そろそろ……イきそう……!」
さらに激しさを増す指の動き。
あたしのイクパターンは脚を閉じてそれをピンと伸ばし、お尻の筋肉に力を入れる。
そしてあとは、ビンビンに固くなったクリトリスをめちゃくちゃに擦り上げる。
すでにその体勢に入っていたあたしは、隣の部屋に筒抜けになるほどの嬌声をあげていた。
「あんっ、広瀬……! も……ダメ。イクッ」
「おい、待てよ。質問の答えは?」
イク寸前こそが、何もかもがどうでもよくなる。
つまり、自分の本当の姿そのものなんだ。
理性のぶっ飛んだあたしは、さっきのためらいはどこか遠くへ行って。
そして、あたしはおもむろに口を開く――。