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倖せのエッセンス
【熟女/人妻 官能小説】

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平凡な暮らしの中で-1

「おはようございます、カズヤさん」
「あ、お、おはようございます、ユウコさん」
「おや、カズヤさん、奇遇ですね?」
「どうも、おはようございます、トシオさんも今からですか?」

 トシオとささやかな雑談で盛り上がってる少し後ろで、ユウコが艶然と微笑んでいる。
 この二人は隣家の夫婦で、ここ2年ほど仲良くさせてもらっていた。
 トシオと話している間にも、どうしてもユウコに目がちらちらと移ってしまう。
 少しウェーブがかかった長い黒髪、たおやかな胸から尻にかけての体のライン。
 気品のある瓜実顔の瞳は少し眼尻が下がっていて、いつも穏やかに笑っているように見え、すれ違うと何かの花のような香りがする。
 
 妻に不満は全く無かった。
 ただ、妻と違うタイプの年上の女性の色香に、目が合うたびに圧倒されそうになる。 
 トシオも彼女に似つかわしい、風格のある大人の男性だ。何か企業の監査などをする難しい仕事をしているらしい。こうやって朝かち合うと、仕事には行きたくないんだ、などといつも冗談を言っていた。その職務の厳しさが、どこか顔に出ているような気がした。

「あら、マイさんはどうしたのかしら?」
「ああ、あいつ朝弱くって……まだ寝てるんですよ」
「おい、お前も無理に朝起きなくたっていいんだぞ?」
「あなたお弁当作らないと、いい加減なものしか食べないでしょう?」
「そんなことは、ないさ」

 トシオは図星をさされたのか、ユウコから目を逸らした。
 ユウコは料理が抜群に上手く、もはや素人のレベルを超えている。
 何度か食事に招待され、妻のマイも料理を習っていた。マイもユウコを姉のように慕っている。頑張ってマイホームを建てたが、隣人にはこれ以上ない位恵まれたと思う。
 しかし、ユウコさんを、お前呼ばわりか……うらやましいな。

「じゃあ、そろそろ行きますか。憂鬱だが、仕方ないものな」
「あなた、行ってらっしゃい、カズヤさんも」
「ええ、行ってきます」

 俺も、トシオも車通勤である。一足早く、トシオの4WD車が出ていく。
 それを見送ると、俺も車に乗り込みエンジンをかけた。ユウコが微笑んで、俺を見ている。
 長い足にジーンズがよく似合っていた。尻から足にかけてのラインがよく出ている
 胸も、大きいな……実は、以前に彼女の胸を見てしまった出来事があるのだ。
 思い出すと、欲情してしまいそうになる。
 そんな記憶を振り切るように、ユウコに見送られながら、俺も車を出した。


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