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ポテトサラダができるまで
【コメディ 官能小説】

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ポテトサラダができるまで-3

 ふたたび巨大な手が彼女をつかむ。その手から逃げることはもはや不可能であり、何をされても為すがままである。あろうことか、その手は彼女に残された最後の薄皮を剥ぎ取り始めた。何か金具のようなものを使って、彼女の体の線に沿ってそれをスッ、スッと滑らせる。すると彼女の肌を隠すものはもう何ひとつ無くなり、白く輝くばかりの肉体が公衆の場に晒されてしまった。

 い、いやよ……お願い、やめて……

 恥ずかしいところを隠すことさえ許されないまま、彼女への責めはますます残忍さを増していく。その全身をじろじろといやらしい目で眺めまわされ、少しでも薄皮の残ったところがあれば丁寧に剥がされてしまう。その視線さえも、彼女には耐えがたいものがあった。

 恥ずかしいの、ねえ、もう見ないで……あっ!

 ストン、と包丁が振りおろされた。それは彼女の体をぱっくりと割り、秘められた体の中心が露わになる。そして今度はぐつぐつと音を立てる鍋の中に放り込まれた。その熱湯の中で、固くこわばっていた彼女の体は徐々にほぐされ、柔らかくなっていく。

 熱い……でも、なんだか気持ちいい……

 彼女のすぐ右側では、共に野菜室に閉じ込められていたキュウリがまな板の上で悶えていた。薄くスライスされ、塩をまぶされた体を、例の巨大な手がぎゅうぎゅうと絞りあげる。その体からはだらだらと液体が流れ出る。彼女の視線に気付いたキュウリは、見ないで、と彼女に懇願した。

 こんなぐちゅぐちゅになってるところ……見られたくないの……あっ、ああっ……見ないでええええ!!

 そう言いながらも溢れる体液を止められないキュウリ。彼女は、そのあられもない姿から視線をそらすことができない。また左隣の鍋ではいくつかの卵たちが彼女と同じように熱湯の中で体を熱くしていた。心ならずも体を火照らせてしまうわが身を恥じながら、皆が必死に理性を保とうとしていた。

 やがて、彼女の体に変化が訪れる。その真っ白な肢体は蕩けてしまいそうに柔らかくなり、その芯の部分までが触れれば崩れてしまいそうなほどになっていた。そのままひとりで湯の中にいるのが、例えようも無く苦しくなってしまった。だからといって、どうすればいいのかもわからない。初めて感じるその身の変化に、彼女は自身の体を持て余していた。


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