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淫習の村〜触手に捧げられる花嫁〜
【ホラー 官能小説】

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結婚前の儀式……?-2

「あはは、まだそんなこと言ってるのか。大丈夫だよ、みんな間違いなく大歓迎さ。あ、ちゃんと『花嫁になるための儀式』やってくれたかい?」

「ええ……でも、どうしてあんなこと?」

 1週間前、恭介は引っ越すまでに『花嫁になるための儀式』をしておいてほしいと言った。それは、友人知人に「もうあなたとのおつきあいは辞めさせてもらいます」と電話や手紙で告げてまわるというものだった。当然、わたしはそんなことやりたくないと言ったのだけど、恭介はこれまでに無く頑なな態度を崩さなかった。

『僕のお願いが聞いてもらえないなら、残念だけど結婚することはできない。それに、これはあくまでも儀式だよ? 後で結婚式が終わってからなら、友達とまた仲良くしてもらって構わない。何も本当に友達を辞めてくれと言っているわけじゃないよ。ただ僕と結婚する以上は、瑠奈にはこちらの習慣に従ってもらわなくては困るんだ』

 冷たい態度でそんなふうに言われてしまうと、もう一言も言い返すことはできなかった。しかもこれが『儀式』であるということは決して相手に伝えてはならないらしく、わたしからの突然の絶交宣言に数少ない友人たちからは泣かれたり、怒りを買ったり、本当に散々だった。結婚前の一番楽しい時間のはずなのに、どうしてあんな思いをしなくてはいけないのか。さすがに納得できなかった。

 恭介は可笑しそうに口元を歪めた。

「あのね、僕の村では昔から『村の外から嫁に来る者は、すべての関係を絶って体ひとつで来なければ幸せになれない』なんていう言い伝えがあるんだ。まあ、いつまでも結婚前の関係にしがみついていたら、村の人間と仲良くなれないだろうっていうのもあるのかもしれないけど」

「そう……」


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