その肌に漂う君の色香-1
夏は匂いが気になるのだと君は言う。
汗を掻かない体質ではあるものの、その匂いは体から放たれてしまうから・・・
僕にはまるで気にならない匂いなのに、君は香水が欲しいのだと言った。
僕くらいの年齢になると、女性にプレゼントをする為に店に入るのは、実はかなりの勇気が必要だ。
沢山ある種類の中から一つ一つ香りを確認して選んだ香水を、君の目の届く位置に用意する。
それでも君が気付かないので、痺れを切らした僕は言葉を発した。
君は大きな目をクルクル動かして喜んだ。
数滴を掌に落とし、体につける。
僕はいつものように裸の君を軽く抱き締めながらキスをした。
舌を絡ませ、乳房を持ち上げ包み込む。
君の吐息と声が漏れ始める。
乳房に顔を埋めると、いつもはない匂いに我知らず興奮した。
未だ遺る痕にキスをし、更に強く吸いこみ。
君の間に座り込み、潤い止まぬ先に舌を当てると、その瞬間君は体を震わせ、僕の頭を引き寄せる。
音を立てながら舌を這わせる僕を、君の匂いが包む。
この、たまらなく魅惑的な芳香に僕は落ちていく。
君の中に入りながら腰を沈めると、そこにあるのは天国だ。