チケット-6
目の前で繰り広げられる事の意味がまるで分からない。
ユウヤは、サッカー部のキーパーのユニフォームのままだ。
練習が終わって、そのままここに来たのだろうか。そもそも、何のために。
僕は何か、ハメられているのだろうか。
何もわからないまま、何かとんでもない事が始まっていた。
サクラは、ユウヤのジャージを丁寧に脱がし始めた。
ユウヤの下半身は、鍛えぬかれていた。腿の筋肉が、浮き上がっている。
その下には、ボクサーパンツ。ユウヤは傲然と仁王立ちのままだ。
サクラに脱がされるに任せている。そのサクラの手が、ユウヤのパンツに伸びた。
「おい、キリシマさん、何をやっているんだ!」
思わず、声を出した。しかし、二人は全く意に介していない。
サクラがユウヤのパンツを躊躇いなく足首まで下ろし、取り除いていく。
ユウヤの股間が、露出していた。剥けていたが、まだ勃起していない。
ユウヤの足元にひざまずいていたサクラが、ユウヤの股間に移動した。
そして、ユウヤのものをいとおしそうに、肉厚の唇に含んだ。
僕は、この異様なシチュエーションに圧倒され、声が出せない。
今自分にとって最愛の女性が、他の男のものを口で愛撫している。
禍々としたものが自分を包むと同時に、何故だか妙な高揚感も感じていた。
「そんなんじゃ、勃たねぇよ。もう少し、頭こうやって、動かせよ、オラ」
「お、ふぇんな、ふぁい……」
ユウヤは、サクラの長髪を鷲掴みにして、そのまま頭を前後に動かしている。
なんて、やつだ……彼女は、こいつに脅されているんじゃないのか。
普段は少々勝気な彼女の瞳が今は涙目になり、ユウヤに奉仕している。
「おい、お前! キリシマさんに酷いことすると、許さないぞ!」
「サクラ、聞いたか。なあ、俺は帰ってもいいんだぞ?」
「ら、らめぇ、帰らないれ、くらふぁい、お願いひまふぅ……」
「だったら、早く勃たせろよ、なぁおい」
サクラの方から、ユウヤに懇願している?
これは、ホッケー部で溌溂とリーダーシップを発揮しているサクラではない。
彼女はユウヤに対して上目遣いで、今まさに雌伏していた。これは、彼女が仕組んだのか?
頭の中が混乱している。ユウヤのものが、少しづつ勃ちはじめていた。
硬さの見えた一物を完全にしようと、サクラが懸命に指を使い口を使い尽力している。
ユウヤはただ仁王立ちのまま、サクラを無表情に見下ろしている。
サクラの唇がユウヤの玉袋まで咥えだすと、ようやく彼のものが垂直になった。
巨根、である。サクラの顔面を覆うほどの彼のものに、血管が大きく浮き出している。
サクラはそれを軽く扱きながら、物欲気な表情で眺めていた。