Purple target-35
「・・・・・ん」
意識を手放してからどれたけ時間が経ったか分からないが、
ルールー自身が部屋の明るさを閉じられていた瞼で認識した時、
彼女はベットの上で乱れた姿のままで横たわっていた。
ふと顔を上げると、傍らには右腕をベットの上で肘をたて、先程まで彼女の寝顔を見ていたであろうイサールがニヤニヤと意味ありげに笑っている。
今2人は同じベットの上で同じ上掛けにくるまれている状態だった。
「起きたかい、ルールー」
「イサール・・・・まさか、もう朝?」
「残念ながら、貴女がここに来てからまだ2時間くらいしか経っていないよ」
「そう・・・・・・・」
そう言いながら、ルールーはムクリと上半身を起こし今度は肘枕をしているイサールを半ば見下ろす格好になった。
乱れた彼女の黒髪がサラリとシーツの上に垂れ下がる。
そのやや汗ばんでいる黒髪をかき上げながら、
ルールーは余韻を遺した潤んだ瞳で目の前のイサールをじっと見つめた。
「・・・・凄く良かったわ」
「貴女もね。こんなに満足できたのは久しぶりだったよ」
「イサール・・・・・」
「うん?」
「貴方・・・いつまでこの島に?」
「そうだな・・・あと1週間はいるつもりだったんだが・・・それが?」
「もし貴方が良ければ、是非私の持ち舟に招待したいわ。港に留めてある大型ヨットなんだけど・・・・」
「それはそれは・・・・・是非招待を受けたいね。
でも待てよ・・・そちらのご家族同伴、なんてことなら勘弁してくれ」
「まさか・・・大型ヨットっていっても2人がゆったりできる空間しかないわ」
「そうか・・・・でも、そちらの招待を受ける前に・・・・・」
そう言うと、イサールは身体を素早く下方にずらし
半ば身体を起こしているルールーの胸元付近に滑りこむ形となった。