Purple target-30
――――クチュクチュ・・・・・チュバッチュバッ・・・・
「んん・・・んんっ・・・・・ぁぁ・・・電気は消さないの?」
「どうせ覗き見するような輩はいないさ・・・・」
再び唇を求めつつ、ルールーの背中に片腕を回しつつ反対の手でドレスの裾をめくりあげ、
黒レースのパンティに手をかけるイサール。
ルールーもそれに抗うことなく、
自ら足を開き彼の背中に手を回しながらシーツの上に倒れこんだ。
白いシーツの上でルールーの波打った長い黒髪が一面に広がり、
やがて不規則なテンポでざわつき始める――――
島島島島島島島島島島島
―――ザクッ、ザクッ、ザクッ・・・・・
星明かりのおかげでかろうじてぼんやりとした視界を確保しつつ、
男は周りに気を配りつつ点在するバンガローを1つずつ確認していた。
ホテルに来るまでは尾行できたものの、流石にイサールのいるバンガローがどれかまでは分からなかったのである。
夜の闇もあって獲物の姿を見失った以上、
明かりのあるなしに関わらず一軒一軒しらみ潰しに確認していくしかない。
無論窓や空いているドアを利用して覗いていくという作業なのだが。
「・・・・チッ」
男の口から思わず舌打ちが吐き出され、夜気の中に溶け込んで消えた――――