Purple target-22
「・・・でも今夜1番の綺麗なのって、やっぱりルールーだよね〜〜〜」
周囲の客からの視線を浴びながら、
リュックは思わず陽気な口調で目の前にいるルールーの衣装を誉めた。
それには同じ意見だったとみえ、
ユウナやパインも皿の上で動かしていたナイフ・フォークの手を止め無言で頷く。
彼女達6つの瞳そして不特定多数の視線がルールーに集まる形となった。
この夜のユウナはピンク色の、リュックは黄色のフリル付きのワンピースを年相応に可愛く着こなしており、
パインについても以前のルールーと同じ紫色のイブニングドレスという、
男勝りの彼女の気質でさえ魅力の一端にしてしまっている感があった。
しかしこの夜のルールーの出で立ちは、
はじめにレストランで待ち合わせていた時、
付き合いの長いユウナ達でさえ思わず感嘆の溜め息を吐いてしまったものだ。
長い黒髪を頭の後ろで綺麗にまとめあげ、僅かのかんざしで飾りつつも髪自体はまとめたまま右肩方向に垂れ下がるようにしてある。
両耳と首にはそれぞれ小さな真珠のイヤリングとネックレスがつけられていた。
顔にはうっすら化粧を施し、
唇にはより濃いめの紫の口紅が塗られている。
そして彼女の白い肌をくるむようにしているのは
黒のイブニングドレス。
ワンピース型の衣服で、スカート丈はくるぶしまでの総丈か、それ以上の長さである。
袖は無いベアトップ・のデザインになっており、腕と胸元や背中が大きく露出するようになっている。
否応なく男達の視線が、
露になった彼女の白い胸と太ももに集中させることになった。
素材はタフタという装飾性の高いものが用いられているという代物だった。
靴も黒光りするヒールを履いている。
また外からは判別できるものではないが、
彼女の乳房及び下腹部は、黒いレースの生地で編まれたブラジャーとパンティで隠されている。
レースで編まれたそれぞれの下着は摩訶不思議な紋様をびっしりと下着上に編み込んだ代物で、
普通のレースよりも編み込みがしっかりとなされ若干分厚くなっているのが特徴だった。