牧場と露天風呂-5
「さてと、」ケネスが言った。「この部屋は龍と真雪が占有することになりそうやな。」
「そう。さっきもそう言って健太郎と話してた。」ケンジも言った。
「ほんで、健太郎は隣の部屋でミカ姉とエッチするんやろ?」
「と、父さんまで!」健太郎は赤くなった。
「あのな、健太郎、」ケネスは小声で健太郎に囁いた。「ミカ姉が喜ぶこと、教えたるわ。」
「え?」
「噛みつくんや。」
「かっ、噛みつく?!」
「挿入したら身体をきつく抱きしめながら肩に噛みついてみ。きっと彼女喜ぶで。」
「ほ、ほんとなの?っていうか、何で父さん、エッチの時のミカさんの喜ぶことを知ってるんだよ!」
「やばっ!」ケネスは口を押さえた。
「も、もしかして父さんもミカさんとエッチしたこと、あるのか?」
ケネスは目をそらした。
「ケンジおじ、それって、いったい、どういうこと?」
「えーっと・・・・。何からどうやって話したものやら・・・・。」ケンジは頭を掻いた。
「父さんたちって、も、もしかして乱交状態?」
「ら、乱交ってなんや!せめて多彩に愛し合っている、とでも言うてほしいわ。」
「信じられない!」健太郎は思いきりあきれ顔をした。「けど、何か楽しげ。」
「楽しいんだな、これが。最高に。」ケンジが笑った。
「父さんたち見てると、本当にそんな風に見えるから不思議。」
「俺たち夫婦4人は、自由自在な関係なんだ、健太郎。」
「あまり聞いたことのない関係だけど、みんな仲がいいってのはすごいことだね。」
「お互いの強い信頼のなせる技や。」
「うん。そうだね。」健太郎は妙に感心したように言った。「でも、今夜はケンジおじと母さんのスイートデーだよね。」
「そうや。」
「だったら、もう一つの部屋はケンジおじと母さんが使うんだろ?今夜。」
「そうやな。」
「だったら、父さんはどうするんだい?」
少し固まって考えた後、「心配いらへん。」ケネスは立ち上がった。「わいは一晩中、露天風呂に浸かって、星でも眺めながら過ごすよってにな。」蒼い目が少し涙ぐんでいた。
ケンジも立ち上がり、ケネスの肩をたたきながら言った。「俺たちといっしょにいればいいじゃないか。」
「何言うてんねん!邪魔やんか、お前とマーユの。」
「あれから俺たち、三人プレイにちょっとはまっちまってさ、」
「えっ?!」
「特にマユが前向きなんだ。」
「ほ、ほんまか?」
健太郎が口を挟んだ。「あのう・・・子どもの前ではちょっと刺激が強すぎる話ではありませんか?お二方。」