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Twin's Story 7 "Milk Chocolate Time"
【幼馴染 官能小説】

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浄化-3

 「マユ、ちょっと話があるんだ。」
 「どうしたの?ケン兄。」
 その日の夕方、健太郎は自分の部屋に真雪を呼んだ。
 「龍が今日、学校を休んだらしい。」
 「え?龍くんが?」
 「そう。腹痛だって。」
 「ほんとに?心配だね。」
 「俺の予感が当たっていれば、あいつの欠席の理由は腹痛じゃない。」
 「え?どういうこと?」
 「さっきミカさんに電話したら、昨日から龍の様子がおかしいらしいんだ。」
 「様子がおかしい?どんな風に?」
 「俺と一緒に龍に会いに行こう。」
 「わかった。すぐ支度するね。」
 健太郎と真雪は、厚い雲のせいで薄暗くなった中を海棠家目指して小走りで駆けていった。

 「よお、健太郎に真雪、よく来てくれた。」
 「龍くんの具合はどう?ケンジおじ。」
 「まだ引きこもってる。」
 「何か話した?」
 「いや、何も。」
 「そう・・・・。」真雪は苦しそうな顔をした。「おじさん、あたし龍くんの部屋に行ってもいい?」
 「もちろんだ。真雪になら何か胸の内を明かすかもしれない。」
 「行ってやって、真雪。」ミカもやってきて懇願するように言った。
 「じゃあお邪魔するね。」真雪はそう言って玄関で靴を脱ぎ、二階に上がっていった。
 「最近の龍の様子を教えてくれないかな、ミカさん。」健太郎が真剣な顔で言った。
 「何か思い当たることがあるんだね?健太郎。」
 「うん。」

 リビングのテーブルをはさんでミカとケンジ、そして健太郎は向かい合った。
 「突然のことにあたしたちもびっくりしてるんだ。」ミカがため息混じりに言った。
 「朝から学校に行きたくなさそうだったってこと?」
 「それどころじゃないんだ。片方の靴を履いたところで、あいつトイレに駆け込んで食べた物を全部戻したんだ。」
 「拒絶反応だ。典型的な。」ケンジが言った。
 「学校で何かあった、ってことだね。」
 「おそらくはな。」
 「俺、今日中学校にあいさつに行ったんだけど、何か怪しいんだ。」
 「怪しい?」
 「そう。龍ってさ、昨日と一昨日、理科の沼口っていう教師に勉強を教えてもらった、っていう話だけど。」
 「そうらしいな。」
 「沼口先生って、真雪の中三の時の担任の先生なんでしょ?」ミカが言った。
 「そう。」
 「とっても親切でいい先生だ、って真雪言ってたけど。」
 健太郎はうつむいて、一つため息をついた後、口を開いた。「証拠があるわけじゃないんだけど・・・・。」
 「何かあるの?」
 「沼口先生には、変な噂があるんだ。」
 「噂?」
 「そう。男子生徒を標的にして、性欲のはけ口にしている、っていう・・・・。」
 「な、何だって?!」ケンジが大声を出した。  
 「龍がその犠牲になった?」ミカも口を押さえて目を見開いた。
 「龍のズボンに穴が開いてた、って言ってたよね。」
 「ああ。何か摩擦で繊維が溶けたようでもあり、でもよくわからない。」
 「見せてくれる?ミカさん。」
 ミカは龍のズボンを持って来た。「洗濯しちゃったけど、わかる?健太郎。」
 その学生ズボンを受け取り、しばらくその穴を調べていた健太郎は顔を上げて言った。「これは酸性の水溶液による腐食だね。」
 「酸性の?」
 「そう。他の部分に擦った跡やひっかき傷がないし、ここだけ丸く穴が開いている。俺の高校での実験で開いた白衣の穴にそっくりだ。ほぼ間違いないと思うよ。」
 「だとしたら、いよいよ怪しいな、その理科の教師。」
 「龍の身体を調べてみた?」
 ミカはまたため息をついた。「やつは自分のカラダをあたしたちに触らせたがらないんだ。ひどく拒絶してさ。」
 「間違いなさそうだな。」ケンジがつぶやいた。
 「少し急いだ方がよさそうだね、ケンジおじ。」


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