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One lives
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One lives-5

epilogue(truth)
『良かったのか?』
いつまでも新幹線の行く先を見つめている僕に、彼は尋ねた。
「仕方ないさ」
『結局、お前は何も変わっちゃいないだろうに』
そうかもしれないし、違うかもしれない。
立ちすくむ僕の前を、たくさんの他人が通り過ぎていく。
彼らは、何のために生きているのだろうか。
「ねぇ、いつか僕らは分かり合える日がくるのかなぁ」
太陽に手をかざして、僕は呟いた。
『どうだかな』
真新しい指輪が太陽の反射を受けて輝いていた。
そうだ、どこにも日の当たらない場所なんか無いじゃないか。
だから僕はここで生きていく。
もがきながら生きていくんだ。
彼女の行った先から振り返り、勢い良く一歩足を踏み出した。
さて、
収まらない頭痛を抱えながら、青空に向かってひとつ、背伸びをした。
さて、僕は何のために生きていこうか。


Onelivesend


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