ご褒美2-7
ひときわ差し迫った声で叫ぶと、再び上半身を大きく仰け反らせてアイは絶頂を迎えた。
放心状態のまま、時折ヒクヒクと身体を痙攣させ、しばらくの間、なだらかに続く余韻に
身を委ねていた。
(寂しい思いをさせちゃって、ゴメンな、アイ…)
少し落ち着いた頃合いを見計らい、ユウが傍らに身体を寄せて顔を覗き込むと、アイは
とても穏やかな表情で目を瞑り、ゆっくりと息を吸ったり吐いたりして乱れた呼吸を整え
ていた。
その仕草を目にした途端、愛おしさが胸に込み上げてきて堪らなくなり、ユウは静かに
顔を近づけ、下半身丸出しの恥ずかしい格好をしたままのアイに、やさしく口づけをした。
アイが気付いて目を開けた拍子に、ユウが視線だけ上に向けて時計を見ると、まだ、か
なり時間が残っていたが、そんなことは、既にどうでもいいことだった。
「アイ、オレ、ご褒美が欲しいんだ」
「何が欲しいの?」
「訊くなよ、わかってるクセに…」
ユウは、もう一度、やさしく口づけをして、アイの身体を強く抱きしめていった。
(了)