ご褒美-5
「…うぉ…あぅ…おぉ…」
繰り返しうねり来る快感に押し流されてしまいそうになり、喘ぎ声も絶え絶えのユウの
様子を見て、アイは内心にほくそ笑んだ。
(もうソロソロかもね)
ここまでの経過時間は、およそ9分30秒。ユウには、とてもそんな事を意識している
心の余裕はなく、時計を見ていたのはアイの方だけだった。
(さて、仕上げが肝心)
アイは、ラストスパートに入った。頬っぺたの裏側にアタマの片側を擦り付け、口腔内
の粘膜を絡ませるように、ユウの最も敏感な部分へ、今までで一番強烈な刺激を加える。
続けて、首を素早く小刻みに振りながら、Pへの圧力と吸引力を微妙に変化させ、不規則
な周期で強弱と緩急をつけながら、アタマ全体を舌の表面で包むように舐め回した。
「…うがぁ…あっ、あっ、あぁ…」
アイは、ユウを限界に追い込もうと、激しい動作を何度も繰り返す。
「…ふぁっ…蕩ける…」
ユウは、為されるがままに身を委ね、押し寄せてくる快感の波に浸り切っていた。コト
の初めにアイが言った勝負の事など全く意識の範疇から消し飛んでしまっている。