富子淫情-20
―――グチュ、グチュ、グチュ・・・・
「あっ、ァ、アッ・・・」
「まさしく名器とはこのことじゃ。抜けなくなるほどに締め付けてくる。
・・・・では、こちらの方はどうかな?」
「 !!! 」
兼良の何気ない独り言の意味を悟り無意識にも反応する富子。
兼良は指を“果肉"の中から引き抜くことなく、
もう片方の指を果肉の上の“不浄の門"に差し入れた。
―――ヌプッ・・・・
「 !!! んはっ・・・・」
その瞬間、思わず目を見開き顔を上げてしまう。
かつて帝や上皇を相手にした時には、何度も受け入れてきた場所であったが、
暫く使っていなかったが故の違和感。
「・・・これは・・・何度か使われたようですな。
指を締め付けてくる感じが初物ではない・・・・」
――――ジュプジュプジュプ ・・・・
――――ニュップ、ニュップ、ニュップ・・・・
それぞれの穴に2本ずつ指が差し込まれ、
それぞれの指がほぼ同時に生々しい水音がこぼれだしていく。
「んはぁ・・・・懐かしいわ、この感じ・・・んっ!!!!」
「富子様、私もいただきます。貴女様を・・・・」
今まで仰向けの状態で富子の身体を抱きすくめていたが、
兼良の指戯に乱れ始めた富子の痴情に堪らなくなったのか、
両腕を富子の後頭部に伸ばし、艶やかな黒髪に巻き付けたまま、自分の顔にまで引き寄せる。
富子もそれに抗うことなく眼前の右近の顔に唇を近づけ、再び舌を絡ませあった。