暴走-3
「そんなもの……おもちゃでも人の顔に向けたら、犯罪になるのよ」
「それならおもちゃじゃなかったら、もっと大変なことになりそうですね」
ぱん。
再び乾いた音が、公園に響いた。
「あなた、それ、もしかして……」
「ええ、本物みたいですね。小さな拳銃ですけど、当たると結構大変だと思いますよ」
「馬鹿なことはやめて。今なら、まだ引き返せるわ」
「残念ながら、お姉さんが二人目なんですよ」
「えっ!?」
「さっき、中学生としちゃいましたから。もう、引き返せないんです」
「まさか……そんな……」
「だから、下着を脱いでくれませんか? スカートは脱がなくていいですよ」
「脱げって……ここで?」
「ええ、さっきから誰も来ませんし。ここは人が少なくていいですね。休憩するにはうってつけです」
「そ、そんな、もし誰かきたら……」
「だから、スカート履いてたら、バレないでしょう? 時間無いんで、早く脱いでください」
快晴の空の下、公園で遊ぶべき子供たちはおらず、妙齢の女性が立ち尽くしている。
女性はまだ信じられないという表情で、のろのろと手をスカートに差し入れてショーツをゆっくりと足首までおろし、手にベージュのそれを掴んだ。
少年はいつの間にか硬直した勃起だけファスナーから取り出し、露出させている。
女性は少年が構えた拳銃と、少年の反り返った勃起を見つめて呆然としている。