「こんな日は部屋を出ようよ」後編-17
エピローグ
翌、月曜日
「よう!どうだった?」
何時もの学食で、友人が既に陣取ったテーブルへと僕を招き寄せる。当然、自分が行ったアドバイスの成果を確かめるために。
「お察しの通り、全て君のおかげだよ」
「そうだろ、そうだろ!」
友人は、然もありなんと何度も頷いている。
「おまけに、変な約束までしちゃって」
「何だよ?約束って」
僕は、ルリが謝罪を受け入れる交換条件に禁煙を強要されたことを話すと、友人は笑いながら言った。
「まるで、おまえの未来を予見させるな!」
「どういう意味さ?」
「一緒になったら、尻に敷かれるってことさ!」
冗談ともつかぬ言葉に、僕は苦笑いをするしかなかった。
多分、友人の推測は当たることになるだろう。が、それも僕らしいのかも知れない。
「こんな日は部屋を出ようよ」完