終わりのない恥辱-7
目を閉じる。這いまわる舌を感じながら、膣内を探る太い指を感じながら、犯されるエリナの姿を思い描く。マミの狂ったような喘ぎ声が聞こえる。男たちが腰を打ちつける音が聞こえる。大塚の性器がずるりと挿入されるのを感じる。荒い呼吸、汗のにおい、体を突き抜ける快感。そのすべてはみずきの中に生まれた憎しみをさらに燃えあがらせた。
たったひとつ誤算があった。マミはそんな日々が続いてもトオルとの交際をやめようとはしなかった。レースの打ち合わせをしたときに、大塚がトオルから「マミと付き合っている、だいたい毎日電話している」と聞いてきた。もうトオルに会えるような状態じゃないんだから、てっきり別れたとばかり思っていたのに。みずきは驚いてマミに詰め寄った。
「誰かれかまわず股ひらいてる女に、好きな人とつきあえる資格なんかあると思ってんの!? 」
マミはおびえた目を左右に走らせながらぼそぼそと答えた。
「な、なんにも言ってないよ、トオルくんには、ほんとだよ。だから、あの、みずきたちのいうこと何でもきくから、トオルくんに会うのだけは許して……そうじゃないと、もうわたし、生きていけないよ……」
か細い声に途中から涙が交じる。同情は欠片も感じなかったが、ここでマミに自殺でもされたら面倒だと思った。マミを抱かせることで男たちから金を巻き上げている、大塚の機嫌を損ねるのも厄介だ。
「わかった。そのかわり、ちゃんとわたしたちのいうこと『なんでも』聞くのよ?」
マミは救われたような笑顔で頷いた。そしてそれは、みずきの嫉妬心をこれ以上ないほどに煽りたてた。たとえどんな状態でもマミは好きな人といられるのに、自分にはそれさえ許されない。胸をかきむしりたいような気持を、みずきはマミに嫌がらせをすることで発散した。