甘い時間-7
「あっ・・・やだ・・・んっ・・・」
「じっとして。ほら、ここでしょ?・・・いやじゃないくせに、どうしてヤダっていうの」
指がせっかく見つけたはずの良い場所から離れてしまう。ああ、いま、やめてしまうなんて。
「あの・・・ねえ・・・」
「ヤダっていうから。ふふ、欲しいんでしょう?なんて言うの?」
もう、我慢できないのに。どうしてこんなときに意地悪をいうの。恥ずかしさを堪えて、優希の耳元で囁いた。
「・・・ほしいの、さわって、ほしいの・・・・」
「いいよ。かわいい亜由美。・・・いっちゃえ」
指が戻ってくる。激しい動きでわたしのなかを掻きまわす。無意識に腰を振っていて、その恥ずかしさと気持ちよさで気を失いそうになる。
「あ・・・いっちゃう・・・優希、いっちゃうよぉ・・・」
精一杯、声を抑えて優希にしがみつく。優希は上手にわたしを絶頂に導いたあと、しっかりと抱きしめてくれた。
それから5分ほどして、目的地に着いた。
運転手はどうやらすべてをわかっていたようで、意味ありげな視線を投げてきた。
優希はそれをさらりとかわすように、表示された金額の倍以上を財布から抜き、運転手に差し出した。
「おつりはいらないよ。ごめんね。だいじょうぶ、シートは汚してないからさ」
運転手はニヤニヤと笑い、「女同士はそんなにイイのか」とつぶやいた後、わたしたちを降ろしてさっさと走り去った。
「もう、優希ったらあんなこと・・・」
「なによ、亜由美だって途中から」
「ちょっと、もう言わないでよ!」
ふたりして自分たちの会話のおかしさに笑った。