とうとう迎えた瞬間-5
そんな毒出しが暫く続いたある日、友美がきちんとした知識をようやく得た。
「お兄ちゃん、あれ、毒じゃないんだって…。」
「え?マジ?じゃあ…。」
「あれは精子って言って、赤ちゃんの素になるものなんだって。」
「赤ちゃんの素?」
「うん。友達がエッチな話してるの聞いんだぁ。」
「そ、そうなんだ…。」
「それがどうして赤ちゃんの素なのかは分からないけど、でも男の子って自分でオチンチンを握って動かして、その精子っていうのを出すんだって。やっぱり出る時気持ちいいみたい。それをオナニーって言うんだって。」
「オナニー…」
「みんなエッチな本とかAV見てオナニーするんだって。」
「そ、そうなんだ…。」
「うん。でもお兄ちゃんのは私の仕事だからね?私がオナニーしてあげるから、自分でしないでね?」
「うん、わかったよ。」
友美は今日も兄のオチンチンをしごき、射精させる。
「…」
手に付着した精子を見つめる友美。実は女はそれを飲むという情報も仕入れていた。しかしネバネバして青臭い精子に躊躇う。しかし…。
(お兄ちゃんのだもん、私、平気だよ!)
思い切ってペロッと舐めてみた。
「お、おい、な、何すんだよっ!?」
驚く隼人。
「んんん…、に、苦ぁい!!」
一言、気持ち悪くて不味い。友美の顔が苦悶に満ちる。
「吐き出せ友美!」
しかし愛する兄の体液。吐き出したくはない。
「ゴクン…」
それを飲んだ。
「友美…?」
「お兄ちゃんのなら嫌じゃない。飲める。これから全部飲んであげる。」
隼人の為に慣れなきゃならない味、友美はそう認識する。