第一章-5
「そうだ、今日はれいこを他の男達に縛らせたり、犯させたりさせるかもしれない、
当然、私も彼等のM女達に同じことをするのさ」
「あぁ、そんな・・」
「うふふ、いいからおいで」
そう言って私はれいこの手を引いてそのSM館の前に立った。
扉を開けると、
私達を迎えたのはきちんとした身だしなみの立派な紳士だった。
中は少し淡い光りで暗くしているが、
煌びやかな妖しいムードが漂っていた。
「やあ、お久し振りですね・・乱遊さん」
私はこのクラブでは乱遊という名前で通っている。
ここでは男性は本名は使わない。
こういう妖しい場所で、「乱れ遊ぶ」という意味で自分で付けた名前が気に入っている。
しかし、女達には本名でさせている。
奴隷女には、
バーのホステス等のような源氏名など、おこがましいと言うものだ。
私の愛奴のれいこは、私の少し後ろで二人を不安げに見ているのだろう。
なにしろ、れいこにはこういう場所は初めてだからだ。
「はい、今日は楽しみにしていましたよ、快王さん」
「そうですね、私もです・・ところで乱遊さん、この方が貴女の奴隷なのですね」
「そうです、れいこと言います、この子は、私の愛奴なんです」
「そのようですね、素敵な女性ですね、乱遊さん」
「有り難うございます快王さん、
ところでもう一組のカップルはもう来ているようですね」
「おや、よくご存じで」
「ええ、タクシーの運転手がそう言ってましたのでね」
「ああ、なるほどそうでしたか、あそこの控え室で皆さんお揃いです」
「そうですか、ところで快王さんの奴隷は?」
「ええ、あそこにいますよ、おいで美紗子」
快王がそう言うと、
近くに控えていた女が、緊張した顔をしてやってきた。
彼女は三十後半くらいのドレスを着た美しい女性だった。
見ると流石に今日のホストの快王の奴隷らしく、
それらしい雰囲気がある。
その姿は洒落た服を身につけ上からでも身体が素晴らしい。
その服の上からでもわかる大きな乳房が揺れている。
「ご主人様、美紗子・・参りました」
「おぉ、美紗子か、乱遊さん、この女が私の愛奴の美紗子です」
「なるほど、素敵な愛奴ですね、よろしく美紗子さん」
「初めまして乱遊様・・」
その女性は、恥ずかしそうに私とれいこを見て深くお辞儀をした。