先生の手、先生の口-7
ゆっくりと顔を上げる冴香。悲しげな表情で涙を浮かべていた。
「先生、ゴメンナサイ!俺、ちゃんとやるから!泣かないで…?」
「いつだって山中君はちゃんとしてる。だらしないのは私のせい…。山中君?」
「はい…。」
「山中君を悩ませてしまった責任、私…とるわ?」
「責任って…?」
「山中君をいやらしい気分にさせちゃってたのなら、それを解消するのが責任の取り方だと思うの。」
「い、いいですって先生!」
「ダメ。教育者として、間違った事をして迷惑かけた相手にはどうしなきゃならないかって事をちゃんと教える義務があるの。生徒にそういう事をしてもしバレたら教師として処罰されるかもしれない。でも覚悟は決めた。私は教師という立場を投げ捨ててでも山中君の為にそれを教えなきゃならない、そう思うの…。」
「そ、そんな大袈裟な…!」
「もう決めたの。才能ある山中君が全国大会でいい成績取れなかったら、間違いなく私のせい。私はあなたを優勝させてみせる!」
「ゆ、優勝なんて初めから無理ですって!」
「いいえ?私はあなたを優勝させてみせる。絶対…。」
あまりの迫力に押されてしまう。
「山中君、君は私としたいんでしょ?」
「えっ…?」
驚く山中の耳に口を寄せて囁く。
「先生としたいんでしょ?セックス…」
「!?」
ドキッとして言葉も出なかった。