憧れの人-2
「あの、槙野先輩も部活ですか?」
彼女はビクンと驚いたように僕の方を見た。
「佐々木君も私の名前、知っているのね」
僕は照れながら言う。
「いや、その、槙野先輩は、なんて言うか…男子の中では憧れの先輩ですから」
ヤバイ、明らかに動揺してる。これじゃ僕が槙野先輩に惚れてることバレる。
僕は下を向いた。
「憧れの先輩か、男子はそんな風に私を見ているんだ、以外だなー」
僕は顔を上げ、彼女の顔を見詰めた。彼女の顔は言い様の無い程、整った顔である。