雨宿り-1 第一部 雨恋 夏の初頭、僕は部活帰りの田舎道を歩いていた。部活は午前に終り、今は昼だ、曇りのくせにヤケに暑い、息苦しい空気が僕をめいらせる。 ポツ…… 「あ、」 頭上から冷たいものを感じ、見上げると、大粒の雨が降り始めた。これは結構降るな、僕は周囲を見渡し、雨宿り出来る場所を探した。周りは畑だらけで、前方に小さく見えるバス停の小屋しか雨宿り出来そうな場所がない。