夏の忘れもの-3
「あの時はさ、悪かったよ。あたしもアレみたの初めてでさ、びっくりしちゃって」
彼女は神妙な顔をして、続けた。
「まだ男も知らない頃だったし、人前で裸になるなんて、恥ずかしくてさ。でも、今のアキラ、ちょっといいよ。今度は、本当にさ……本当に男にしてやっても、いいよ」
マキは俺の隣まで来て座り、足を広げて見せた。
むっちりとした太ももがミニスカートからこぼれ、その奥の白い下着がはっきり見えた。
そして、彼女は俺の手を取り、自分の太ももの上に置いた。
「ねぇ、まだなんでしょ? あの時の借りもあるしさ」
「また、そんな……俺を騙そうとして」
「今度は、本気だよ。あたしが、はじめてじゃ、だめ?」
「お、俺、今は、彼女いるし……」
「やらせて、くれないんでしょ? あたし、アキラの彼女になるなんて言わないよ」
「そんな、そんな事急にいわれても、俺」
「女が、ここまで言ってるのよ? それとも逃げる気?」
「逃げるなんて」
「ねぇ、アキラ、今だけあの時のアキラに戻ってよ」
そういうと、マキはタンクトップと白いショーツをさっと脱ぎ捨て、俺の横に寝転がった。張りのある乳房と、ミニスカートの下の陰毛が俺の目に写る。彼女は本気だった。
何年越しかに果たされた約束を前に、彼女の裸体に吸い寄せられるように、俺は横たわったマキに覆いかぶさっていった。
俺は、マキの乳房を夢中で揉みしだき、先端を吸っていた。
はじめての感覚だった。彼女のふくらみは、思ったより重量感があって、柔らかかった。
「アキラ、あんまり強くしちゃ……ね、乳首、歯が当たって、ちょっと痛い」
つい、興奮してしまっていた。落ち着いて、冷静に。
マキの体はしなやかで、触り甲斐があった。アスリートのような均整のとれた体だ。
促されるままに、首筋、脇腹、背中、いろいろな場所に触れ、キスをしていく。
そのたびに、彼女の、あっ、あっ、という甲高い声を聞いた。
「上手よ、アキラ……ここもさわって」
マキはミニスカートを上にまくると、俺に全て見えるように足を大きく横に広げた。
彼女の薄いヘアと、ぽってりした陰部。女を、じっくり直接見てしまった。
知識としては知っていても、何か頭の中を掻き毟りたくなるような衝動が突き上げる。
彼女の輪郭を指でなぞった。あぁっ、とマキが呻いた。俺の手を握っている。
もっとして欲しいのだろうか。もう少し強く、指でなぞった。マキがさらに呻いた。
マキは握った俺の手を、ある場所に誘導した。彼女の少し上の方にある、しこりのような場所。そこを、指先でくるくるかき混ぜた。いつの間にか、マキの顔が険しくなっていた。
「ああ、いい、いいわ、アキラ、そこ、すごくいいの、もう少し、もう少しで……」
俺は、思わず頭をマキの股間に押しこみ、そこに直接キスをした。
マキは俺の頭を、そこに押し付けて、腰を動かすようにする。
俺の顔面に彼女の中心がこすれた。彼女の腰を抑えこみ、乳首を吸うようにそこも吸った。マキの体が、ビクビク痙攣し始めた。
「あ、あ、それ、そんなしたら、もういく、ああっ!」
あ、これは……。女がイクってこういうことなんだ。
マキの呼吸は、まだだいぶ荒い。俺は、しばらくその様子を眺めた。
力の抜けたような、うっすら笑っているような、なんとも言えないマキの表情。
こんなに女らしい顔、するんだ。
この顔を見ていると、何故かどうしても興奮してきてしまう。
「こんなに、イカされて……あたし、恥ずかしい」
「……マキ先輩、俺、もう」
「ああ、アキラ、ちょっと、待って」
ノロノロと身を起こし、彼女は、俺のズボンとトランクスを脱がす。
無論、俺のものは、もうヘソに着くほど、勃起し尽くしている状態だ。
マキは、部屋のどこかにあったコンドームを持ってくると、俺につけてくれた。
「つけ方、分かった? あんたの彼女の時は、自分で付けなきゃ、駄目だよ?」
マキは俺に優しくそう言うと再度横たわり、俺にきて、と足を広げる。
俺は、もう我慢出来なくなっていた。すぐさま、彼女の上に、かぶさっていく。
しかし、勃起の角度がありすぎて、なかなか合わない。俺は、慌てた。
「アキラ、ゆっくりでいいから、ここ、ここだよ、そのまま、押し込んで」
彼女が手を添えてくれた。いよいよ、なんだ……腰をこうやって。ヌムムム……
ああっ、とマキから声が漏れた。俺が、何かあたたかいものに包まれている。
動くと、もうすぐ出そうになる。どうしようか考えると、キュッと締まってきた。
あっ、もう……ううっ、出る!
俺は射精の勢いそのままに、思わずマキの胸に倒れこんだ。
マキの体はどこもかしこも柔らかく、心地良い。
「ねぇ、アキラ、どうだった?……よかった?」
「すごく、よかったです……俺、早く出しちゃって」
「あたしは、うれしかったよ。アキラ、胸に抱きついて、かわいくって」
俺は少し、恥ずかしくなってしまった。
彼女の中から引き抜くと、大量の精液がコンドームに詰まっていた。
マキが、コンドームを抜くと、その精液を嬉しそうに眺める。
それを傍らに置くと、マキは俺のものを、そのままパクッと咥え、舌でしゃぶりはじめた。マキのいつもの強気な顔が、硬直を口にすることで、歪み、崩れていた。
また、俺に芯が入り始めた。サオは舌で丁寧に舐め、タマを優しく揉むマキ。
完全に元に戻ると、マキは形の良い尻をこちらに向け、差し出した。