mikuday.3-3
車が6台ぐらい止められるほどのスペースしかない駐車場に一台の車が止められていた。
ワゴン車のようだ。
周りには街灯はついているが薄暗い。
昊はキーを開け、『前の席汚いから後ろに座って』と言う。
葉月は言われるがまま後部座席に乗り込んだ。
さっき感じた違和感はもっと深まっていた。
周りは暗いし、人気もない。
普通、こんな場所に駐車したのなら、さっきのイベント会場から交通機関を利用してバーに向かう方が絶対早く感じる。
しかもさっきより昊の様子も違う。
冷たいというか……冷静というか……
葉月はなんとなく今から身に起こりうることをなんとなく察していた。未体験な行為だが、そんな葉月でもわかる。