所によって鈍感-5
「きゃっ」
「可愛い」
耳元で囁かれた言葉に加藤は悲鳴を飲み込む。
「い、今村くん?」
「なぁ……昨日より、もっと気持ちいい事教えてやるっつったら……どうする?」
舌で耳の縁をなぞりながら聞くと、加藤の躰がピクリと反応した。
「ぁ……」
今村はスカートを捲りあげて太股を直に撫でる。
「知りたくね?」
更に首筋に唇を押し付けて喋ると加藤の口から吐息が漏れた。
「っは……ぁ……」
そのため息ひとつで今村の背中がゾクゾクする。
今村は加藤の答えを待たずに制服のリボンを外し、ボタンに手をかけた。
工業高校というのは元々は男子校で、男子の制服は学ランだが、女子はブレザーなのだ。
「あっ」
ボタンを外され、はだけたシャツの隙間から今村の手が滑り込み、ブラジャーの上から胸を揉む。
「はっ……んんっ」
「デカイし柔らかいし良い胸だよな……すっげぇエロい」
「そ……ぁんっ今村くんっ」
首を小さく横に振る加藤はまるで小動物のようだ。
虐めたい……暗い考えが今村を支配する。
「もう濡れてる……」
下着の上から秘部に触れてみると湿った感触がした。
「やっ……だって……」
「だって……何?気持ちいいって事?」
加藤は必死になって頷く。
「エロ……加藤、こっち向いて」
おどおどと振り向いた加藤の顎に手をやった今村は、クイッと上を向かせた。
潤んだ瞳の中には期待が渦巻いている。
薄く開いた唇に視線を落とし、ゆっくりと近づいた。
一瞬、身を引いた加藤の腰を抱いて逃げれないようにして、唇を重ねる。
「んっ」
ほぐすように唇を唇で何度も挟み、ゆっくりと舌で唇をなぞった。
優しい口付けに加藤の躰から力が抜ける。
「んぅ……は……ぁ」
唇を離すとぽぉっと頬を染めた加藤がうっとりと目を開けた。
「キスって気持ちいい……」
ネットで検索してそれなりに知識は仕入れたが、実技を伴わないので驚く事ばかりだ。