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禁じられた恋と性
【女性向け 官能小説】

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禁じられた恋と性(5)-3

トモミは眼に涙を浮かべていた。それを知られたことが悲しいのではなく、
母に黙っていたことが、自分でも悲しかった。


母に心配を掛けないようにしていたが、それは無理だった。
親子で二人だけで生活していれば、いずれそれは分かってしまう。
少女の心で騙し続けるのには無理があったようだ。

しかし、江梨子は優しかった。
怒ってはいなかった、愛する娘を責めたりはしない、
そのようなことをさせた責任は自分にある。
娘のトモミに寂しい思いをさせたことが、それに繋がると思うからだ。

ただ、それを聞く勇気が今までになかった、聞き出せなかった。
聞けばトモミが傷つき、自分から離れていくのが怖かったからである。
しかし、その相手が同じ年頃なら何も言わないつもりだった。

親は自分の娘のことは、何となく分かるものである。
娘の些細なことや、体の成長による性的なことなど。

しかし、親では分からないこともある。
それは、娘のトモミの相手が成人男性だとすると話は別である。
母親である自分が知らないでは済まされなかった。


「でも、ママは怒っているんじゃないの、相手の人がどんな人か知りたいの」
「う、うん」
「その様子では、相手の人にも家庭があるようだし、二人だけの問題じゃないわ」
「・・・」
「どんな人、相手の人は?」

そこまで問いつめられると、トモミはもう黙っていることは無理だった。
しかし、トモミの友達のアヤカの父親だとは言えなかった。
それだけは隠そうと思ったようだ。
しかし、その自信は無いように見える。

「ずっと前の台風でびしょ濡れになったとき、その人に助けて貰い・・その時」
「あぁ、あの台風で大変だった時ね、あの時お友達の家って」
「そうなの、ごめんなさい」


二人の親子の会話は核心に入っていったが、まだ店の客もまばらであり、
少し興奮した親子に関心をもつ人はいないようである。

「で、どんな人?」
「優しい人で、お勤めの人みたい、五十歳くらいかな?」
「えっ?そんなお歳の人なの?」
「う、うん、驚いた?」


正直に言って江梨子は驚いた。
最近、このところの娘の身体の成長が著しく、
同性である母親の自分が驚くほど、トモミは大人になっていると感じたからからだ。
それはトモミの成長が発育盛りとはいえ、それ以上だと直感しているからである。

(私の娘、私だけの娘が知らない所で何かが起きている・・)
そう思うと恐ろしかった。
このまま娘を放置していたら、取り返しの付かないことになる。
それをずっと思っていていつか聞こうと思っていた。
江梨子は、その日を今日に選んだのである。

家でこういう話をしても、気まずい雰囲気になるのもお互いに嫌だし、
それに江梨子は娘を愛していた。
だから、自分の許せることなら娘に任せようと思っていた。

しかし、17歳の娘の相手が、妻子有る男性なら話は別である。
その男性とは、私なのだが。







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