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禁じられた恋と性
【女性向け 官能小説】

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禁じられた恋と性(5)-2

ここで二人は顔を見合わせて笑った、今は屈託のない親子の会話だが、
これからが親子の会話の核心に迫っていくようである。


江梨子はコーヒーカップをテーブルの上に置いた。
そしてトモミの眼を見つめながら、なにやら言葉を選んでいるようである。
急に真面目な顔をした母親の顔を見て、
トモミは少し緊張している。

「あのね、トモミ、実はトモミに聞きたいことがあるの」
「うん、何だろう?ママ」
「私も、このことをずっと考えていたのね、いつかトモミに聞こうかと」
「うん、良いよ」
「あの、正直に応えて欲しいの、嘘は嫌よ」

「う、うん」
「でもママがね、トモミの真実を知ったからって、絶対怒ったりしないから」
「あぁ、分かったわ」

トモミも、飲んでいたコーヒーを喉に流し込むとカップをテーブルの上に置いた。
トモミは何となく思っていた。
(ママには、あのことがバレちゃったのかな?)
そして真剣な眼差しで、母親の顔を見つめる。

「こういう話は家では気まずいので、こうして今日はね」
「うん、わかった、私のことなのね」
「そうよ、実はトモミは男の人と付き合っているでしょ」

その言葉で、トモミは(いよいよきたのね)と思った。
それは、直感的にトモミは(私)とのことだと理解したらしい。

「うん」
「ママはね、トモミが誰とお付き合いしても、良いと思っているわ」
「うん」
「もうトモミだってお年頃だし、ボーイフレンドの一人位はいてもおかしくないし」
「そう?」
「ええ、私だって若い頃そういうことあったしね」
「そうなんだ」
「でもね、私、聞いちゃったのよ」
「え?何を?」

「この間の夜に、トモミが誰かと携帯電話でお話しをしているのをね」

母親の顔は笑ってはいなかった、しかし厳しくもなく淡々としている。
トモミは母がこれから何を言おうとしているのか、想像もつかないが
その言葉で、トモミは私との関係を母親が知ったと理解したようだった。

「トモミがお付き合いしている人のことなの」
「それが?」
「トモミがお付き合いしている人とは、不倫なんでしょ?」
「え?」

一瞬、トモミの息が止まった、胸の鼓動が苦しくなった。
いつかはバレルと思っていたが、その日がこんなに早くやってくるなんて。

「ママは偶然、トモミがお部屋で電話しているとき近くにいたの」
「そ、そうなんだ」
「トモミはその人のことをパパって言っていたわ、とても親しげに」
トモミは黙っていた、今は何を言って良いか分からない。

「この間の友達の家にお泊まりって言った日も、その人と逢っていたんでしょ」
「・・・」
「それから、頻繁にトモミは家を空けるし」
「ごめんなさい、ママに黙っていて」



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