同じ匂いのする女-3
「でもさぁ、自分でもあんなに若くにしてシングルマザーになるとは思わなかったわよ〜。」
「でも凄いよね?女手一つでここまで育てて来たんだから。」
「でも慰謝料たくさん貰ったし、養育費も入ってくるし、親にも助けて貰ったから、そんな滅茶苦茶苦労した訳じゃないけどね〜。」
「でもがんばってるよね。」
「フフフ、ありがとう。でも少しなりともは苦労もあったけど、それがさぁ、中学生にもなると彼女だの彼氏だの作って恋愛とか満喫しちゃってさ。私なんか年頃にそれを我慢して育ててきたのに、全く!」
「しょうがないって、青春に恋愛はつき物だからね。」
「だってこの間なんて家に彼氏連れ込んでエッチしようとしてたんだよ〜?信じらんないわ!こっちはあんたらの為に10年もエッチしてないのにって感じ!おかげで私の体は全然開発されないままきちゃったじゃないって!!三十路過ぎて体は二十歳並だなんて恥ずかしくて誰にも言えないよ!」
「…!?」
健太郎を見てハッとする七恵。
「や、やだ…、つい…。」
恥ずかしくなる。しかしこんなチャンスを逃すはずもない健太郎。
「三十路の女の体にしてやろうか七恵ちゃん?」
「え…、あ…あの…。」
モジモジする七恵。
「何ぁに?」
「…エッチの時は、七恵って呼んで…?」
「(マジかよっ!!)分かったよ。」
こんな簡単に落ちるとは思わなかった。バーを出てホテルに行くまで、健太郎は七恵の肩を抱き、七恵は健太郎に体を預けながら歩いて行った。