『兵士の記録〜エリック・マーディアス〜』-1
プロローグ・変後暦〇年〜四二三年までの流れ
変後暦〇年
世界に『滅びの風』が吹く。
人類はシェルターに避難していた者以外、ほぼ死滅する。
落雷による発電法を取得。
以降エネルギーは主に電力となる。
変後暦一年
生き延びた人々は、滅びの風の余波中でも作業をできるように、二足歩行型の作業用ロボット『ワーカー』を開発し、遂にシェルター外へと進出を開始する。
変後暦十二年
地上に進出した人々の間に幾つもの国が出来、それぞれの自治体制をとり始める。
変後暦一〇四年
滅びの風が完全に止む。
各国の活動が活発になり、地表の開拓がさらに進むと共に、国同士の争いが表面化する。それに伴い、軍用ワーカーの開発競争が始まる。
変後暦一八二年
地表の開拓が一部を残してほぼ終わり、国の領地も大体安定。大陸東部は『レフ』。西部は『ナビア』。中央部は『ゼニオン』。そして北部は『ルゥンサイト』。南は『カラン』がそれぞれ統治する。他にも幾つか小国が残るが、土地面積は微々たるもの。
変後暦三一一年
大陸中央部の大国ゼニオンと西部の大国ナビアが対立。
緊張状態が続く。
北のルゥンサイトで革新。以後は『教皇』が政治を執り行う。
変後暦三一六年
ナビアで独立運動が起こり、ゼニオンの援助を受け、『ジュマリア』として独立する。
ナビアにゼニオンが侵攻を開始する。(ナビア戦役)
変後暦三一七年
ナビア戦役中、南のカランがナビアと同盟を結ぶ。
しかしジュマリアの支援もあり、二つの大国を相手にしてもゼニオンの有利は崩れない。
変後暦三一八年
ゼニオンとナビア、カランの三大国はレフの仲介により終戦、同時にこの四大国の間で同盟条約を締結する。(フィルテノート条約)
変後暦四〇二年
ルゥンサイトの内政にゼニオンが干渉。
フィルテノート同盟を結んだ四大国で協議した結果に従うよう通告。(内容は教皇政治の廃止と民主政治の実現)
変後暦四〇三年
再三の通告に従わなかったとして、ゼニオンが単独でルゥンサイトに攻撃を開始。
ルゥンサイトはこれに応戦。徹底抗戦の構えを見せる。
フォルテノート同盟を結んだ同盟国も、支援を開始。
変後暦四〇四年
ルゥンサイトを侵略していたゼニオンの侵攻軍が謎の壊滅、ルゥンサイトから撤退。
そのままゼニオンはルゥンサイトからの申し出で不可侵条約を締結。
変後暦四一二年
ルゥンサイト侵攻の際に負った損害が元で、ゼニオン内部で紛争が勃発。
ゼニオンは五つの国に分かれ、事実上ゼニオンという国は崩壊する。
同時にフォルテノート同盟が効力を失う。
変後暦四二〇年
ゼニオンの圧力が無くなったナビアは、ジュマリアを吸収しようとする動きを見せ、ナビアはジュマリアに対して宣戦布告。
圧倒的戦力を誇るナビアだったが、ジュマリアの高い技術力、そして『雷神』と呼ばれるパイロットにより、膠着状態に。
他の四大国は沈黙。